安仁屋氏「ピンチでは直球で攻めてほしかった」 カープ高橋昂は「弱気に映った」
「広島5-9ヤクルト」(2日、マツダスタジアム)
広島は終盤に粘るも2連敗を喫した。先発の高橋昂也投手(23)は5回1/3をを7安打6失点。三回まで無安打投球ながら中盤に崩れた左腕について、デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(77)は「強気の姿勢」が必要とし「たくましい精神力」を身に付けることを求めた。
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ピンチだからこそ強気の姿勢が見たかった。四回2死満塁。中村に中前2点適時打を浴びた高橋昂の投球だ。
1ボール2ストライクからの4球目。会沢のサインに首を振り投じたカットボールは、低めに外れてボールになった。会沢は直球を要求したと思う。そこで変化球を選択した高橋昂の姿は、私には弱気に映った。
三回まで一人の打者も出塁させなかった。奪った9個のアウトのうち、フライアウトは6個。直球は、今季一番の力強さだったと言っても過言ではない。だからこそ、あの場面は直球で攻めてほしかった。
たとえボールになったとしても良い。直球を意識させられるからだ。そうすれば次の球の選択肢が広がり、変化球で空振りを奪える確率は上がってくる。
後半戦はローテの一角として投げ続けている。打者を抑えるためには技術に加え、たくましい精神力が求められる。次の登板では逃げない投球を見せてほしい。