広島・鈴木誠“2糸”差で首位打者浮上 9月絶好調 やられっぱなしじゃ終われない

 「広島0-13巨人」(22日、マツダスタジアム)

 今季ワーストタイ13失点で完封負け…。屈辱的な敗戦でも主砲は意地を見せた。広島・鈴木誠也外野手(27)が、リーグ首位打者に浮上。2打数1安打で打率・31549とし、DeNA・オースティンの同・31547に2糸差という僅差でトップに躍り出た。9月は月間打率・383、10本塁打と好調。19年以来2年ぶりの首位打者を視界に捉えた。

 このまま終わるわけにはいかなかった。どんな状況でも、ファイティングポーズは崩さない。鈴木誠が大混戦の中でリーグ首位打者に浮上した。

 初回2死一塁は遊ゴロ。0-7の四回は1死一塁で冷静に四球を選んで好機を拡大させた。そして六回だ。2死から巨人先発・戸郷のスライダーに詰まりながら、しぶとく右前打。劣勢ムードで静まり返っていた球場を沸かせた。

 2打数1安打で打率・31549に上昇。同・31547のDeNA・オースティンを“2糸差”で上回った。ほんのわずかの差ながらリーグ首位打者に躍り出た。

 打率・335で初の首位打者に輝いた19年以来、2年ぶりの首位打者獲得へ光が差し込んできた。河田ヘッドコーチは「アイツ(が中心)のチームと言っても過言ではないし、少しバットを短く持ったりしてね。短く持つということは、何とか(ボールに)コンタクトしようという気持ちの表れ」と、目の前の打席で結果を出すために工夫を凝らす姿を高く評価した。

 9月は出色の働きを見せている。8月は月間打率・277だったが、9月は同・383と急上昇。3日のヤクルト戦から6試合連続本塁打を記録し、プロ野球記録にあと1本まで迫った。自己最多の30本塁打にも王手をかけており、バットでチームを支えている。

 すでに6年連続25本塁打はクリアしており、シーズン終盤に向けて、数字が上下する打率はファンの注目も高い。これまで8年連続の王貞治(巨人)と、7年連続の落合博満(ロッテ、中日)しか達成していない、6年連続打率3割25本塁打の大偉業も射程圏だ。

 チームは今季12度目の零封負け。低迷するチームにあって、4番の献身的なプレーは若手選手への模範にもなる。「何とかしようという気持ちが出ていることが、首位打者(という結果になっているの)だと思う」と強調した河田ヘッド。背番号1はファンの希望となって、偉大な勲章へ前進する。

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