広島・大瀬良、マツダDe勝てん 7回1失点も7勝目お預け
「広島2-4DeNA」(18日、マツダスタジアム)
エースの貫禄を示した。先発した広島の大瀬良大地投手(30)は7回4安打1失点と好投した。チームは中継ぎが崩れ、7勝目はお預け。5位浮上とはならなかったが、投手陣をけん引する主将のピッチングは明るい話題となった。残り少ない登板機会で勝ち星を積み重ね、2桁勝利を目指していく。
これぞエースの投球だ。七回無死一塁から3者連続三振に仕留めた大瀬良は表情を変えることなく、堂々とした足取りでベンチへと向かった。強力打線を7回4安打1失点に抑えた右腕は「しっかりとゲームをつくれた」と手応えを口にした。
初回、先頭の桑原に左翼線二塁打。1死三塁から佐野の二ゴロの間に先制点を献上した。しかし、その後は安定した投球を披露。最速149キロの直球を軸にカットボールなどの変化球を織り交ぜて6奪三振。後半戦初めてとなる会沢とのバッテリーも「何年も組んできてという信頼関係もある」と右腕。女房役と息ぴったりの投球を見せ、7月6日の同カードから8試合連続となるクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成した。
佐々岡監督は「初回だけ1点取られましたが、あとは粘り強く。調子がいい打線だったし、7回1失点というのは本当に試合をつくってくれた。勝たせてあげたい。そういう内容でした」と称えた。
17日の同戦は台風接近のため中止となり、スライド登板となった。試合時間もナイターからデーゲームに変わり、調整が難しい中での登板となったが、その影響を全く感じさせない内容を示した。「早寝早起きが基本ですが、食事のタイミングを早くして寝るまでの気の休まる時間を多くしたり、睡眠時間をいつもより多めに取れるように心掛けて、ベッドに入る時間をだいぶ早くしてみたりとかの工夫がうまくいったのかな」とうなずいた。
DeNA戦は通算で7勝10敗。7勝すべてが横浜スタジアムでマツダスタジアムでは0勝6敗と白星がなかった。この日は打線の援護がなく、待望の本拠地勝利はかなわなかったものの、エースの貫禄を十分に示した。
残りは32試合。順調に回れば、登板数は5試合程度。2桁勝利まではあと4勝必要だが、「残りの試合はしっかり勝ちにつながる投球ができるように頑張ります」と意欲を示した背番号14。最下位に低迷する苦しいチーム状況下でもエースは諦めずに最後まで腕を振る。