広島・床田 3敗目も1軍復帰後は3戦連続QS「勝負所で間違えないように」

 「広島1-2巨人」(12日、マツダスタジアム)

 球場全体がどよめく中、床田はスタンドに消える打球をぼう然と見送った。「うまく1球で仕留められた」。完全な失投ではなかったが、終盤に浴びた一発が広島の敗戦に直結した。

 同点の七回2死。8番・小林に、1ボールからのスライダーを捉えられた。左翼ポール際への勝ち越しソロが決勝点。「(ヤマを)張ってくるところだったと思う。もっと打者の反応や特徴を頭に入れて投げたい」と、長距離砲ではない打者への被弾を教訓とした。

 初回は制球が定まらなかった。連打などで1死二、三塁とされ、岡本和の三ゴロの間に先制点を奪われた。ただ、なお2死一、二塁で松原を内角147キロ直球で見逃し三振に斬り、最少失点で食い止めた。「自分のリズムで投げられた」と二回から五回まで一人も走者を出さなかった。プロ初の菅野との投げ合いは、7回3安打2失点。相手エースと互角に渡り合った。

 3敗目を喫したが、佐々岡監督も「自分の仕事をして、ゲームをつくって良かった」と評価した。1軍再昇格後は3試合連続でクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)をクリア。「勝負どころで間違えないように(打者を)観察しながら投げたい」と床田。確かな手応えを、次戦では白星につなげる。

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