広島・九里 巨人斬り8勝 制球苦しみ6四死球も6回1失点でまとめた
「巨人2-11広島」(26日、東京ドーム)
粘り、つかんだ8勝目だ。広島・九里は味方の好守に感謝しながら言葉を紡ぐ。「四球も多かったですしリズムも悪い中で、野手の方にしっかり守ってもらい六回まで投げられました」。6四死球を与えながら6回1失点。要所で踏ん張った。
最大のピンチは3-0の五回だ。丸へ3者連続四球となる押し出し四球。1点を失い、なおも1死満塁で岡本和を迎えたが、カットボールで芯を外し二ゴロ併殺打。打点でリーグトップの4番を最高の形で打ち取った。
“巨人キラー”ぶりを買われローテを前倒して起用された。この日の勝利で今季の巨人戦は4勝1敗。佐々岡監督は「四球絡みの投球があったけど、何とか粘り強く投げてくれた」と振り返った。
後半戦は登板3試合目で初勝利だ。23日の投手指名練習ではフォームを細かく確認した。「インステップの角度がちょっと、ひどかったというか。それで体がしっかり使えていないという指摘を監督さんに頂いた」と右腕。大瀬良らにも助言を求め、修正してマウンドに上がった。
自身初の2桁勝利まであと2勝に迫った。自己最多は17年の9勝。18年から昨季まで3年連続で8勝止まりだっただけに、さらに白星を重ね、今季こそ未踏の地に踏み入れたい。「1イニングでも、1アウトでも多く投げたい気持ちを常に持っている」。無心で腕を振り抜く先に節目が待っている。