カープ玉村 ローテ譲らん6回1失点 佐々岡監督も高評価「球自体が生きていた」
「エキシビションマッチ、広島1-3ソフトバンク」(10日、マツダスタジアム)
落ち着いたマウンドさばきでソフトバンク打線を手玉に取った。広島・玉村昇悟投手(20)が6回5安打1失点。「試合を作れたのは良かった」と安どした。
テンポのいい投球を披露した。初回を三者凡退。二回を併殺で切り抜けると、勢いに乗った。五回、三森に一時同点の中前適時打を浴びたが、武器であるスライダーを効果的に用いて5三振を奪った。
前回1日のロッテ戦も6回1失点。安定した制球で大きく崩れない点は左腕の持ち味だ。佐々岡監督は「粘り強く投げていた。真っすぐにしてもスピードガン以上の強さがあった。しっかりと前で腕が振れて、下半身も使えていたということ。球自体が生きていた」と称えた。
前半戦はプロ初勝利を飾るなど2勝3敗、防御率3・26の成績を残し、先発ローテに定着。五輪中断期間は制球をテーマにしながら、練習を積んできた。
この日、チームに合流した鈴木誠には金メダルを見せてもらった。恐れ多くメダルには触らなかったが、「すごいなと思った」と刺激を受けた。
「捉えられてもおかしくない球が多かった。いいところも悪いところもあった」と反省も口にした高卒2年目。「ローテの優先順位が高くなるように」と後半戦の目標を掲げた若武者が先発陣を支えていく。