広島・林 不振脱出弾 久々の一発&マルチで躍動

 5回、バックスクリーン右に飛び込むソロを放つ林(撮影・立川洋一郎)
 ナインの出迎えに笑顔の林
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 「エキシビションマッチ、広島8-2ソフトバンク」(9日、マツダスタジアム)

 広島・林に笑顔が戻った。五回だ。先頭で打席に立ち、右中間の最深部へ放り込んだ。エキシビションマッチ8試合目でようやく飛び出した一発。手に残る久しぶりの感触を確かめながら、ダイヤモンドを一周した。

 「良かったです。自分のスイングをしようと思っていました」

 外角直球を振り抜いた。迷いはなかった。右腕・尾形は四回から登板。変則的なフォームや球質などもイメージしていた。「いい入りで打ちたい。打つまでの部分を大事にしたい」。打席までに相手の特長をつかみ、頭の中を整理して臨んだことが結果につながった。

 中断期間は絶不調だった。この試合前まで7試合で25打数1安打、打率・040。7月27日の日本ハム戦で安打を記録して以降、6試合無安打だった。

 この日は二回に四球を選び、三回は失投を見逃さず右前打も放った。2安打1四球1打点と存在感を示した。

 13日の阪神戦から後半戦が始まる。上位進出には前半戦同様の活躍が欠かせない。佐々岡監督は「しっかりと振れていた。吹っ切れるかな」と胸をなで下ろした。

 林は「今日みたいに結果が出れば長打も出てくる」と前を向いた。夜空に描いた放物線が復調の兆しだ。

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