広島の“若様”林と元祖赤ヘルの若大将小早川 「打球の質が似ている」と北別府氏

 広島・林晃汰内野手(20)がブレーク中だ。鈴木誠の欠場中は4番に座る大物ぶり。本紙ウェブ評論家の北別府学氏は「パワーがあって器用。イチ推しの若手だね。打球の質が小早川に似ている」と語り、その姿をかつて赤ヘルの若大将と呼ばれた小早川毅彦氏と重ね合わせて、大きな期待を寄せた。(記録は6月30日現在)

   ◇ ◇

 林には小早川の再来を思わせるような打者としての資質を感じる。ひょっとしたら彼をしのぐかもしれない。それぐらいの可能性を秘めているのではないかと思う。

 打球の質が似ていると言うのかな。グンと加速して伸びていく。パワーがあって、それでいて器用でもあるよね。

 体つきもポッチャリ系。2人とも180センチ以上あって、90キロを超える立派な体格。右投げ左打ちだし、なんか似てるよね。

 思い切りがよくて結果も出ているから、今は自信をもって打席に入っている。それが高打率につながっているんだろうね。

 小早川はセンターからライト方向への打球が多かったけど、林はレフトへ流し打ちのホームランが打てる。そこが少し違う。だけど、この違いは大きいよね。

 投手はいろんなボールでいろんなところを攻めてくる。そして弱みを見つけると、打者が打てないところしか攻めてこなくなるから。

 しかし、その球をうまく拾われると、「アレっ、違うな」となり、怖さが出て攻められなくなるものなんですよ。

 これからが大事になるが、林は外角の球を打つのがうまいし“変化”に対応する器用さがあるように思う。せっかく手にしたこのチャンスを必ず生かし、しっかりと実績を作ってもらいたいね。

 そこで、ひとつ頭に置いておいてほしいのは、来るはずもないコースや球種を待っていても、早いカウントから甘い球は来ないということ。

 「もう来るだろう」「もう来るだろう」と思っているうちに追い込まれてしまう。相手が警戒すればするほど、そういう投球をしてくる。それを理解したうえで、狙い球を絞っていけばいいんじゃないかな。

 今年はコロナの影響で大幅な入れ替えが行われた。そういう意味では多くの選手にチャンスが与えられた年でもる。

 私の時代のカープはレギュラーが固定されていたし、なかなか割って入るのは難しかった。その時代に新人王を獲得した小早川は大した選手だったが、林も素質は引けを取らないと思うよ。

 (小早川は1983年度のドラフトで法大から2位入団。1年目に112試合に出場して16本塁打、打率・280で新人王を獲得。現役16年の通算打率は・273、171本塁打を記録した)

 林は智弁和歌山高校を卒業してまだ3年目。経験は浅いが、目下のところ打率・362で3本塁打。堂々たる成績を残している。将来が非常に楽しみなイチ推しの若手だね。

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