坂倉 意地の反撃2号ソロもカープ3度目5連敗&借金16 ついに最下位

 6回、左翼スタンドへソロを放つ坂倉(撮影・立川洋一郎)
 8回、ビシエド(右)に3ランを打たれて勝ち越され、ベンチでぼうぜんとする佐々岡監督(左端)ら(撮影・立川洋一郎)
 8回、ビシエド(左)に勝ち越し3ランを浴び、マウンドでうなだれる塹江(撮影・立川洋一郎)
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 「広島3-6中日」(25日、マツダスタジアム)

 広島は今季3度目の5連敗を喫し、最下位に転落。6月中の借金「16」は1972年以来、49年ぶりとなる中でも光明は坂倉将吾捕手(23)だ。2点を追う六回に同点劇の口火となる左越え2号ソロを放つなど6試合連続安打と好調を維持。正捕手の会沢を故障で欠く中、若き扇の要が低迷するチームを引っ張っていく。

 グングンと伸びていった打球が左翼席に吸い込まれると表情を少し緩めた。坂倉が4月3日・DeNA戦以来となる2号ソロ。「また塁に出ようと思って打席に入りました。入ってくれて良かった」と久々に味わう快感をかみしめた。

 2点を追う六回2死、追い込まれてからの5球目だった。低め直球をうまくすくい上げた。打球は低く鋭く伸びて行き、左翼席最前列に着弾。本拠地が一気に反撃ムードへ変わると、その後、堂上の適時失策で同点に追いついた。若き司令塔の一撃が低迷中のチームを奮い立たせた。

 二回にも右翼線二塁打を放ち、マルチ安打を記録。これで6試合連続安打と好調を維持。「打席を多くもらえている。結果が出ていることはいいことだと思います」と手応えを口にする一方、捕手としては課題が残った。

 五回の守備で1死から加藤翔に二盗を決められ、2死後、投手の柳には初球を捉えられた。同点の右前適時打を浴びると、なおも一、二塁から三ツ俣に勝ち越しの2点適時三塁打を浴びた。

 ともに打たれたのは外角の直球。「あそこ(五回)に関しては僕のミスかなと思います」とリード面で左腕を引っ張れなかったことの責任を背負った。同点の八回には塹江がビシエドを追い込みながらも、5球目の内角直球がやや甘く入って決勝3ランを被弾。直後、唇をかんで悔しさをにじませた。

 チームは今季3度目の5連敗で最下位に転落。1972年以来となる6月中の借金は16へ膨らんだ。一部のファンから怒号が飛ぶなど、本拠地は重苦しい空気が漂う中、坂倉はこの一敗を糧として今後に生かすしかない。

 一塁と捕手での起用が続いているが、会沢を故障で欠く中、扇の要として期待は大きい。「どの投手でもいい所を引き出したい、いい投球をしてもらいたい。そこをうまく導けるようにしたいなと毎試合、思っています」と力を込めた背番号31。低空飛行を続けるチームの空気を変えるためには、若き力と勢いが必要だ。

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