広島は投手陣の「先々を見据えた起用法」を OB安仁屋氏が首脳陣へ提言

 広島OBでデイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(76)が17日、カープ投手陣について「先々を見据えた起用法」を提言した。先発陣に若手が多い現状を踏まえ、5回や100球前後での交代ではなく、長いイニングを投げさせる重要性に言及。中継ぎ陣も守護神・栗林以外は、その日の調子で起用人員を決める“日替わり方程式”で勝ち切る継投策にも期待を寄せた。

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 交流戦は3勝12敗3分けと、思うようにいかなかった。先発陣は全18試合で誰も白星を挙げられなかった。その中で気になったのは、若い先発投手の起用法だ。

 10日・ソフトバンク戦に先発した玉村は、6回100球で3安打無失点。1軍4度目の登板で一番良かった。翌11日のオリックス戦でプロ初先発した大道は5回無安打無失点。こちらも100点満点以上の内容だった。ただ、玉村は1点リードの場面で大道は同点の5回84球で降板した。

 玉村は将来的に2桁勝利できると思うし、大道も短いイニングだと、少しもったいない気がした。九里に似た気の強さもあるし、先発の方がいいのかもしれない。11日はプロ初先発を考慮されての降板だろう。球数100や5回というのは交代の目安になる。

 しかし、若い投手の成長を促す観点から言えば、無失点なら「点を取られるまで続投させる」ことも重要だ。味方が3点先制すれば「同点になるまで、お前で行く」ぐらいの気持ちでいい。責任を持って長いイニングを投げることが、自身の糧にもなる。

 ベンチも信頼できるから先発を任せている。だからこそ「どんな形でも勝たせてやる」という姿勢も大切。投手も1勝すれば次の1勝が目標になるし、やはり「勝ち」にまさるものはない。目の前の勝利が最優先なのは当然で、チーム事情もあるだろう。しかし、首脳陣には我慢も必要だ。大瀬良、九里、森下の3人がいるのだから、先を見据えていい意味で余裕を持った起用もしてほしい。

 中継ぎでは守護神・栗林につなぐ前の失点が目立つ。勝ちパターンにこだわり過ぎず、その日、状態がいい投手で継投する“日替わり方程式”でもいい。それが個々のアピールに直結し、競争意識を芽生えさせ、チームにとってプラスの要素をもたらすと考える。

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