広島・栗林 連続無失点22試合でストップ 九回3四球から痛恨サヨナラ

 「オリックス9-8広島」(13日、京セラドーム大阪)

 広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=のデビューからの連続無失点が22試合でストップした。8-8で迎えた九回に登板。3四球でピンチを招いてサヨナラ打を浴び、プロ初黒星を喫した。チームも2分けを挟んで今季最長の7連敗で最下位転落。2019年に続き、2年連続5度目の交流戦最下位も確定した。

 こみ上げる悔しさをかみ殺しながら、栗林は三塁ベンチに引き揚げた。責める者は誰もいない。ここまでの奮闘を全員が見てきた。女房役の会沢は真っ先に駆け寄って、ねぎらってくれた。プロ入り23試合目での初失点。「チームの雰囲気というか、いい流れを壊してしまって申し訳ないです」。守護神は敗戦の責任を背負った。

 攻撃陣が九回に3点を奪い、その裏に出番が訪れた。制球力が自慢の右腕には珍しく、先頭・福田にストレートの四球を与えて徐々に歯車が狂い始めた。

 犠打と申告敬遠で1死一、二塁となり、代打・ジョーンズも歩かせた。1死満塁でロメロを空振り三振に斬って声を張り上げ、引き分けまであと1死にこぎ着けた。だが無情にも、2死満塁でT-岡田に150キロを右前へはじき返された。

 最後は交流戦Vチームの勢いに屈し、プロ初黒星。サヨナラ負けの苦みも知った。「あのまま引き分けで終われるのがベスト。結果的に四球3つで満塁にして(安打)1本。一番ダメなこと」と受け止めた。

 試合が振り出しに戻ったのは土壇場。味方が九回に同点に追い付き、その直後に登板するのは今季23試合目で初だった。準備に難しさも伴ったはずだが「急に同点に追い付いたわけではない。今までと同じようにできた」と潔く言い切った。

 新人のデビューからの無失点記録を塗り替え、開幕から22試合連続無失点の球団新記録も樹立。1年目から躍動してきた姿は決して色あせない。だからこそ、佐々岡監督も「(栗林で負けたなら)仕方がないよね。もちろん責められないし、切り替えてまた頑張ってほしい」と右腕の胸中を思いやった。

 チームは2分けを挟んで7連敗。DeNAと入れ替わって最下位に転落し、2019年に続く5度目の交流戦最下位も決まった。“ダブルショック”に見舞われた中、「あと3試合、地元なので必死にやるだけ」と指揮官。栗林も「これからはこういうことをしないように、準備も含めて戦う気持ちを持ってやっていきたい」と前を向いた。黒星の重みに耐えて、再出発を図る。

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