不振にあえぐ広島・堂林 迷えるプリンスに北別府氏が魔法の暗示?

 昨年、大きな飛躍を遂げた広島・堂林翔太内野手(29)が不振のどん底にいる。迷路に入り込んだような・175の低打率。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「自信をもって初球から積極的に行け!」と迷いからの脱却を“初球打ち”に求めた。

 ◇ ◇

 今の堂林を見ていると、すべてのボールをうまくさばこうとしているように感じる。きれいに打とうとしているというのかな。

 それと打席の中で、何か迷っているようにも見える。一昨年前までの堂林に近いね。

 例えば代打で出てきて、初球を振らず、結果的に甘い球を見逃して、追い込まれた挙げ句に三振。かつて目にした光景が思い出されるね。

 初球を打ってアウトになるのが怖い。そういう考えが頭にあると、どうしても甘い球を逃してしまう。そして待っている間に追い込まれる。

 昨年の堂林はもっと積極的に打ちにいっていたように思う。追い込まれても右方向への意識が強いから、生きた打球が飛んでいた。

 (打撃開眼した昨年は401打数112安打、58打点で14本塁打。打率・279だった)

 今はタイミングがうまく取れておらず、あまり強い打球が打てていない。相手も昨年のいい時の堂林を徹底的に研究しているだろうしね。

 16日のDeNA戦は、相手投手が右のピープルズだったけど、相性の良さが買われて久々のスタメン出場だった。

 (今シーズンは4月途中から不調が理由で控えに回ることが増えた。先発出場しても相手投手が左腕の試合に限定され、右投手時の先発出場は4月10日の巨人戦=戸郷=以来だった)

 期待して見ていたけど、結果は3打数で無安打。でも、ファーストストライクから振ってはいたね。

 堂林は去年、大きな飛躍を遂げた。右への意識が打撃を変えたようだが、早くよかった時の感覚を取り戻すこと。言葉にするのは簡単だけど、この感覚というのは当の本人にしか分からないものだから。

 ただ、思い切りの良さが消えているのは確かだと思う。初球から狙い球を絞って、積極的に打ちにいくことが単純ではあるが、不振脱出への一番の近道ではないか。

 チームは打線のつながりが悪く、ヒットが出ても得点につながらない。現状はチャンスに打てる選手をベンチは探している状態。

 幸い堂林は、まだ期待されて使ってもらっているということを念頭に”オレは打てるんだ”と自信をもって打席に立ってほしい。

 遠くへ飛ばす能力のある選手。結果を恐れず、小さくならず、思い切りのいいスイングを。初球から行け!だね。

 不運にもチーム内に新型コロナウイルスの感染者が出たが、感染対策をさらに強化し、この苦境を乗り越えてほしい。大幅な入れ替えではあるけど、今のメンバーに奮起を促したい。

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