広島・ネバラスカス 圧巻デビュー4回完全MAX149キロ

 「ウエスタン、広島8-1中日」(13日、由宇球場)

 広島の新外国人ドビーダス・ネバラスカス投手(28)=前パイレーツ=が13日、来日後初実戦を完璧な投球で終えた。ウエスタン・中日戦(由宇)に先発し4回無安打4奪三振無四球無失点で、一人の出塁も許さなかった。直球は最速149キロを計測しスライダー、カーブ、チェンジアップを効果的に使った。先発陣の戦力アップに期待が膨らむ投球内容だ。

 圧倒した。小高いマウンドから投げ下ろす球は球威、制球とも抜群。ネバラスカスは付け入る隙を一つも与えなかった。4回無安打4奪三振無失点。さらに無四球。デビュー戦を完全投球という最高の形で終えた。

 「ストライク先行の投球ができたことが、きょうの強みだった。緩急をつけながら投げることができた」

 初回は平田を外角スライダーで空振り三振に仕留めるなど2奪三振発進。二回は直球主体に攻め、2つのポップフライを含め全アウトを飛球で奪った。

 「球がある程度伸びてフライアウトになったのかな」。強烈なスピンが掛けられた球は、浮き上がるような軌道を描く。最速は149キロを計測した。

 半年ぶりの実戦を45球で交代した。球数は想定していた70球より25球も少ない。ストライクを先行させ早めに勝負した結果だった。

 2軍合流後、初めてブルペン投球を見た小林2軍投手コーチは、その投げっぷりを元阪神・メッセンジャーに例えた。この日、菊地原2軍投手コーチも同意見。「そうだね。変化球にも角度がある」。阪神在籍10年で通算98勝した右腕を連想しながら“赤メッセ”に目尻を下げた。

 力勝負だけに頼らない器用さもあった。初回1死。伊藤を追い込んだ場面では、クイックモーションで投げて意表を突き、見逃し三振を奪った。

 「タイミングをずらすことも必要なこと。駆け引きの中でやることを意識している」。米国時代は主に中継ぎだったため、走者がいない場面でクイックをまぜる投球は少なかった。カープでは先発を担う。長い回を投げ抜く工夫を自ら考え実行したマウンドだった。

 今後は球数を増やし投球回を伸ばしていく。「順調に仕上がっている。登板したら、常に気持ちは攻撃的に、そして積極的にストライクゾーンの中に自分の球を投げ込んで勝負するよ」。右足ふくらはぎを痛め離脱中の大瀬良は早ければ来週中にも1軍に合流する見込み。先発陣の戦力増へ、ネバラスカスへの期待も高まるばかりだ。

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