広島・小園にレギュラー奪取期待 安仁屋氏「チームの屋台骨を背負う選手になれ」
3年目の小園海斗内野手(20)が1軍昇格を果たし、スタメン起用されている。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(76)は精神面での成長を指摘。レギュラー取りへ期待を寄せた。
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小園がやっと1軍に上がってきた。足は速いし、守備力もある。打撃でも初球からバットを振っていく積極性がいい。遊撃でスタメン起用されているが、このままレギュラーを奪うつもりで失敗を恐れず、がむしゃらにプレーしてもらいたい。
昨季、出場3試合に終わったのは、1年目に活躍できたことで心のどこかに慢心があったからだと思う。プロの世界はそんなに甘いもんじゃないということを身をもって感じたんじゃないかな。
今年1月には結婚を発表し、家族ができたことも大きい。家族を養っていくためにも、このままではいけないと感じたと思う。キャンプから泥まみれになって一生懸命に練習に取り組んでいた。
ただ、本当の勝負はここから。田中広にとっても小園の存在は大きな刺激になっているはずで、「こんな若造に負けてられない」と目の色を変えて巻き返してくるだろう。小園も結果でアピールし続けていかないと、すぐにポジションは取って代わられる。
持ち味である初球から振っていく積極性を生かすためにも、ベンチにいる時から、相手投手がどんな球でストライクを取りにくるのか、勝負球はどんな球かをしっかりと観察して、決め打ちでもいいから狙い球を絞ることが大切だ。それが思い切りの良さにつながっていく。投手の癖を観察することで盗塁のチャンスも増える。ベンチでもボケーッとしている暇はない。
同期の羽月、ルーキーの矢野ら同世代のライバルとも切磋琢磨(せっさたくま)しながら、どんどん成長していってもらいたい。この3人には、いずれはカープの屋台骨を背負う選手になってくれることを期待している。