「もっとお尻を大きく!」広島・中村奨成のプロ初安打に北別府氏が祝福&注文

 広島・中村奨成捕手(21)が16日の中日戦でプロ初安打となる二塁打を放った。本来のポジションではなく左翼で先発出場。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「まずは試合に出ることが大事。そして鍛えてプロらしい体つきにすること。特にお尻とその周り」と話し、祝福と同時に注文をつけた。

  ◇  ◇

 中日戦で中村奨成が打ったねえ。プロ初安打。それもレフトへの二塁打。セカンドベースまで全力で走って行って、気持ちよさそうな顔をしていたね。見ているこちらも、うれしくなったよ。

 驚いたのは捕手ではなく、レフトで先発メンバーに入っていたこと。それも打順が上位の2番。そこでさっそく結果を出したのだから、褒められていいと思うね。

 (1打席目は外角のボールになる変化球に手を出し三振。2打席目は四球。そして3打席目。フルカウントから松葉の内角高めの速球を左翼線へ弾き返した)

 力で打ったというより、タイミングをうまく合わせて打ったという感じだったね。

 それにしても彼は細いね。今年4年目だから、そろそろプロの選手らしい体つきになってこないとね。特にお尻とその周り。下半身をしっかり強化しないとパワーが追いつかない。そこをもっと強化することでスピードも出てくる。

 広陵高校のときは夏の甲子園で、1大会の新記録になる6本のホームランを打って世間を沸かせた選手でしょう。だれだって期待しますよ。

 本来は捕手だけど、彼の特長の打力を生かせるなら、コンバートがあってもいいと思う。守備が大事なのは当然だけど、野手の基本は打力。打てる人が優先して試合に使われるもの。守りは慣れと猛練習で上達していくはずだと思うしね。

 (中村の今年の2軍成績は53打数15安打、7打点、2本塁打、打率・283)

 状態のいい選手を1軍に上げて、ベンチに置かずにすぐに使い、結果が出ると、自信になる。そういう意味でも、いきなりヒットが出たのはよかった。

 ファンも期待しているだろうし、喜んでいるだろうね。

 若い人というのはベテランと違って、目に見えない伸びしろがあるもの。将来どんな選手になるのだろうかと、想像するだけでもワクワクするのではないだろうか。だから、少々失敗しても、使っていってほしいと思う。

 ただ、心配なのは巨人戦から阪神戦、中日戦を通して見せた打線全体の低調ぶり。5試合中、4試合で完封負けを喫していたね。

 それほど本格的に外野の練習に取り組んでいたわけでもない中村奨成を、しかも2番で起用したのは、逆に言えば苦しい打線の現状を物語っているとも言える。

 1番打者だった田中広輔の不調が大きい。代わりに菊池涼が1番に入って、田中はもっぱら8番。現状は安部に始まり堂林、中村奨、羽月、長野というように“日替わり2番”のようなオーダーになっている。

 西川にも当たりが止まっているのが気になるが、早く田中に本来の姿が戻るのを期待したい。

 とはいえ中村奨成にとってはチャンス。このチャンス生かすも殺すも自分次第と肝に銘じて、しがみついてでも1軍に残ってほしいと思うね。

  ◇    ◇

 中村 奨成(なかむら・しょうせい)1999年6月6日生まれ、21歳。広島県出身。181センチ、81キロ。右投げ右打ち。捕手。広陵から2017年度のドラフトで広島に1位入団。プロ3年目の20年7月26日・DeNA戦(横浜)で初出場(代打)。広陵時代の高3夏の甲子園では準優勝に貢献。6試合で打率679、6本塁打、17打点の大活躍だった。

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