広島・クロンに待望1号 石原慶幸氏「優勝争いには彼のバットは不可欠」
「オープン戦、広島2-0ヤクルト」(7日、マツダスタジアム)
広島の新外国人・クロンが四回に左中間へ1号2ランを放った。前日まで対外試合8試合に出場し、24打数2安打、打率・083と低迷していたが、ようやく待望の来日初アーチが生まれた。デイリースポーツ評論家の石原慶幸氏(41)は、この一発が浮上へのきっかけになることを期待した。
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苦しんでいたクロンに一発が出た。本人はもちろん、首脳陣やチームメート、ファンにとっても待ち望んでいた一発だ。練習熱心で真面目な人柄。チームにもすっかり溶け込んでおり、ベンチの喜びようを見ても、彼のことをみんなが心配していたことが分かる。
昨季3Aはコロナの影響でほとんど試合がなく、1年近く実戦から遠ざかっていた。さらに日本では初めて対戦する投手ばかり。いくらデータを見たり言葉で聞いたとしても、やはり実際に打席に立って自分で感じてみないことには対応していくのは難しい。今の時期、どの新外国人選手もそこが一番苦労するところでもある。
気をつけてほしいのは結果が出ないからといって、いろいろ考えすぎてしまうこと。大切なのは今、取り組んでいる練習を信じて自分のスイングを積極的にしていくことだ。
今季、チームが優勝争いをするためには彼のバットは不可欠。打線の厚みが全然違ってくる。この1本がいいきっかけとなり、開幕へ向けてどんどん実戦感覚を取り戻していってもらいたい。