北別府氏がカープジュニア時代の教え子田口に「ヤクルトでもっと大きな花を!」

 巨人とヤクルト両球団から田口麗斗投手(25)と広岡大志内野手(23)の交換トレードが発表された。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は広島出身で、かつての教え子である田口に「ヤクルトでも花を咲かせろ!」と激励の言葉を贈った。

 田口のトレードには驚いたね。巨人の生え抜きで、ある程度の結果は残していたのに、容赦ないというか、思い切ったことをしますね。

 2、3年前は調子を落としていたけど、去年は中継ぎ中心に要所でいい投球をしていたし、まさかという感じだった。

 相手はヤクルトの広岡。投手と野手、実績や将来性など、比較のしにくい2人だけど、巨人・ヤクルト両球団のチーム事情に合致したということなんだろうね。

 巨人は将来性のある若い広岡がほしかったんだろうし、ヤクルトは投手陣の強化が急がれたんでしょう。いずれにしても、この時季の、しかも同一リーグの交換トレードにはビックリした。

 田口という投手は広島出身でね。広島新庄高校を卒業しているんだけど、小学生の時、カープジュニアで私が監督として教えていた子でもある。それだけに思い入れも強く、プロ入りしてからも、ずっと気になって仕方がなかった。

 そのころは真っ黒に日焼けしてね、目がクリッとしたかわいらしい顔で、言うこともよく聞く素直な子どもだったね。

 チームで募集した80人くらいから選抜メンバーとして残った子。当時から投手で、コントロールが良くて、6年生のときは堂々のエースだった。

 でも、まさか私が監督をしたカープジュニアからプロ野球選手が出るなんてね。だから巨人に指名されたときの驚きといったら。うれしさよりも驚きの方が優っていました(笑)

 もちろん、その当時から秀でた野球センスは持っていたけど、プロ入りできるという確信までは持てなかったので、私の選球眼は…。

 ただ、高校のとき、夏の広島県大会の決勝で瀬戸内高校の山岡(現オリックス)と投げ合い、延長戦で決着がつかず、再試合になった大熱戦は感動ものだった。山岡もいい投手だったけど、田口は教え子だったこともあり、こちらも力が入った。

 高校時代にメキメキ力をつけたんだね。直球にもスピードが出るようになって。本人の努力もあるだろうし、いい学校に入ったということもあったんでしょう。

 右打者の内角へのカットボールと左打者への逃げるスライダーは田口の生命線。彼が投げると試合がまとまる。カープもなかなか打てなかったしね。

 キャンプも終わり、家に帰ってゆっくりできるというタイミングでのトレード。ショックはあるかもしれないけど、同じ東京のチームだから。

 ヤクルトは投手陣の駒が不足しているから、巨人にいるより活躍の場はきっと増えるはず。原監督も、もちろんそれを見越してのこのトレードだろう。

 球団は変わるけど、これまで巨人で育ててもらい、ヤクルトで役に立てずに終わっては絶対にダメ。

 まだまだ若い。新天地で大きな花を咲かせた姿を見てみたい。トレードをやって良かった、と思ってもらえるように、ぜひ頑張ってもらいたいね。

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