広島・中崎 復肩手応え!右肩手術で違和感なし 剛球再び…守護神の座取り返す!
広島の中崎翔太投手(28)が14日、廿日市市の大野練習場での自主トレ後に取材に応じ、豪腕復活へ手応えをにじませた。昨年9月に受けた「右後上腕回旋動脈瘤(りゅう)切除術」により、右肩にあった違和感を払しょく。キャンプは初日から全快投球する青写真を描いており、力強い直球でアピールする構えだ。
雲一つない青空の下、中崎は黙々とダッシュを繰り返した。約30メートルを往復するインターバル走。休憩を挟みながら約1時間、しっかりと腕を振って走り続けた。豪腕復活へ、視界良好。コンディションは万全だ。
「去年は(一昨年に右膝の)手術があった。ヒザの手術前は普通にやっていた事なので、特別な事をやっているという感じはないです。しっかりとした練習はできています」。サラリと言ってのけた姿が頼もしく映った。
この日はネットスローでフォームを確認。違和感なく振れる右腕にも手応えを感じ取っている。昨年9月に、右後上腕の動脈にあった“こぶ”を手術で取り除いた事が大きい。
「明らかに腕の振りが違いますし、フォロースルーだとか、トップの位置とかが去年とは違う。それを確認できている」
昨年12月には数回、捕手を立たせてブルペン投球を行った。見守ったチーム関係者が「今までとは違う」と声を出したほどだ。球の回転や捕手の手前で伸びる球筋が、本来の姿に戻りつつある。
佐々岡監督は、守護神に求める要素として空振りが奪える強い直球を挙げてきた。リーグ3連覇時、九回のマウンドで中崎は150キロを超える剛球で打者をねじ伏せてきた。
「チームとして、そういう見た目というのを求められる所もある。僕的には何キロでも抑えられれば良いと思っているけど、使ってもらわないと意味がない。結果を出しつつ良いものを求めていければ」。万全な右腕。剛球復活への兆しがある。
2月1日まで約2週間。今後はブルペン投球を開始する。今後について問われた右腕は「キャンプイン」という言葉を何度も使った。連呼したのは、それだけ思いが強いということ。初日から全快投球を見せて、存在をアピールする構えだ。
「キャンプインから全力でいけるように取り組んでいければ。去年、一昨年とふがいない成績なので結果にこだわってやっていきたい」。昨季は6試合で1勝0敗0セーブ、防御率9・00だった。真っすぐ前を見据えて紡いだ言葉。今季にかける覚悟がにじんでいた。