「ヤクルト３－７広島」（１０日、神宮球場）

　頼れる主砲が球団史に名を刻んだ。広島の鈴木誠也外野手（２６）が３打数３安打の固め打ちで球団初となる５年連続の打率３割に到達した。

　１６年１０月１日のヤクルト戦以来となる１番に座ると初回、奥川から右中間へ二塁打。二回にも左前打を放ち、すぐさま“リーチ”をかけた。そして三回、２死一、二塁。カウント１－２から代わった星の外角１４４キロ直球を捉え、右翼線への適時二塁打を放った。代走・野間が送られ、お役御免となった鈴木誠は「（３割到達は）頭にはもちろんあったが、その前までは意識して自分のバッティングができなかった。自分のスイングができればと思っていた。しっかりとスイングができた」と振り返った。

　佐々岡監督は「コロナとかがあって体調面も含めて厳しい状況の一年だったと思う。それで３割打つ。意識した中で達成するんだからね。素晴らしい」と称賛を惜しまなかった。

　広島は１１日に中日との最終戦（マツダ）を残すも佐々岡監督は鈴木誠の試合欠場を明言した。４年連続打率３割以上は自身を含め、球団では山本浩二、正田耕三、前田智徳の４人だったが、これで５年連続の打率３割が確定し、名だたるレジェンドの記録を更新する快挙を達成した。