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引退の広島・石原慶をOB新井氏が惜別 投手からの信頼厚い「良妻賢母」捕手

 「広島0-2阪神」(7日、マツダスタジアム)

 広島・石原慶幸捕手(41)が7日、本拠地マツダスタジアムで行われた阪神戦で引退試合とセレモニーに臨んだ。八回からマスクをかぶり、三者凡退の好リード。その裏の打席では同学年の阪神・能見と対戦。右飛に倒れたが、球場全体から拍手が送られた。球団捕手最多の1620試合出場を誇るベテランは「全ての方に感謝」と、笑顔で19年間の現役生活に別れを告げた。デイリースポーツ評論家・新井貴浩氏が惜別メッセージを送った。

  ◇  ◇

 私が現役時代、最も多くの時間を共にしたのが石原だった。食事をする時、飲みに行く時もいつも一緒だった。距離が近くなったのは、金本さんが阪神にFA移籍する際、「石原をよろしく頼むな」と言われたことがきっかけ。石原は金本さんの母校、東北福祉大の後輩にあたる。彼とはたくさん話もしたが、内容は決まって野球やチームのことだった。

 捕手は彼にとって天職だったと思う。彼はいい意味でマイナス思考。常にリスクを計算していた。若い頃はバッテリーコーチにたくさん怒られているのを見てきたし、彼からも「どんな配球をしても怒られる」という悩みも聞いたが、月日を重ねていくなかで立派な捕手になっていった。

 捕手は特殊なポジションだ。打者の一番近くにいて、しかもみんなと逆方向を向いて守る。ゲームを動かせるポジションでもあるだけに、とにかく経験値が大事になるが、彼は体も強かったので試合に出続けられた。そこが経験を積んでいく上でも大きかった。

 捕手にはふた通りのタイプがある。「恐妻型」と「良妻賢母型」だ。グイグイ引っ張っていくのが恐妻型とすれば、石原は投手を褒めて、なだめて、すかしながらリードしていく良妻賢母型。しっかりコミュニケーションを取っていくタイプだったので、投手からの信頼も厚かった。この日の引退セレモニーでも投手陣の表情にそれが表れていた。

 そして印象的だったのは花束を渡した会沢の涙。「同ポジションの選手はライバルと思え」と教育されるのがプロだが、石原は早い段階から「僕の後はアツ(会沢)しかいない」と言い続け、自分の技術、経験を惜しみなく伝えていた。私がカープに戻ってからは石原、会沢と食事に行くようになったのも、石原が「アツも一緒にいいですか」と言って連れてきたからだ。そういう懐の深さ、人柄が会沢の涙につながった。

 石原へ。19年間、大変よく頑張ったと思います。お疲れさまでした。最後にカープファンとして、私からメッセージを贈ります。今後、どうするかはまだ分からないけど、またいつかカープのために力を貸してください。

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