「ＤｅＮＡ２－０広島」（２３日、横浜スタジアム）

　先発した広島の床田寛樹投手（２５）が６回を５安打２失点（自責点１）で、阪神・青柳と並ぶリーグワーストの８敗目を喫した。四回までは無失点に抑えていたが、五回に自らの失策でピンチを広げ、先制点を献上した。チームはＤｅＮＡ先発の京山を打ち崩せず、今季５度目の零封負けを喫した。

　自らが投じた白球が左翼方向へ転がっていくのを見て、思わず顔をしかめた。１アウトを奪えば、試合の展開はどちらに転ぶか分からなかったかもしれない。それほど重要な場面で出た一つのミスが結果的に勝敗を分けた。床田は「慌ててしまった。普通にやっていれば、アウトを取れた。もったいなかった」と肩を落とした。

　安打を許しながら、四回までは無失点。だが、五回に暗転した。「ミスをしたら流れ的には悪くなる」と高ヘッドコーチ。先頭の戸柱に安打を許すと大和の三遊間の三塁寄りに転がったゴロをこの日、２失策した堂林が積極的に打球処理にいかず、遊撃への内野安打となった。

　消極的なプレーが負の連鎖を呼んだ。無死一、二塁から京山の投手前への送りバントを床田が三塁へ悪送球。自らの失策でピンチを広げると満塁から梶谷に左前適時打を浴び、先制点を献上。なお、満塁から神里の左翼への犠飛で２点目も許した。

　その後は「一つずつ丁寧に投げようと思って低めに集められた」と左腕。リズムのいい投球で後続を打ち取り、６回を５安打２失点（自責点１）にまとめただけに自らの首を絞めたミスが悔やまれる。それでも佐々岡監督は「自分のエラーでね。ただ、きょうは立ち上がりからしっかり投げていた。結果的に６回２失点。一応、ゲームはつくってくれた」と及第点を与えた。

　１０１球の力投も打線の援護に恵まれなかった。チームは今季５度目の零敗で、床田は阪神・青柳と並ぶセ・リーグワーストの８敗目を喫した。

　悔しい敗戦となったが、次につながる内容だった。順調に中６日で回れば、残りの登板機会は２試合の見込み。「序盤に大量失点をすることがあったので、それをなくしていきたい。いいピッチングをして内容を良くして勝てるように」と意気込んだ背番号２８。最後まで懸命に腕を振る。