広島・薮田 933日ぶり先発星 圧巻8K!来季先発返り咲きへ存在感
「阪神5-9広島」(22日、甲子園球場)
お立ち台に上がった広島・薮田は、久々の1勝をかみしめるようにマイクを握った。86球を投げ、6回3安打2失点。18年4月17日のヤクルト戦以来919日ぶり、先発としては同年4月3日の同戦以来933日ぶりの勝利を飾った。
二回から五回は毎回三振を奪うなどパーフェクト投球。六回に糸原の右前適時打と暴投で2失点したが、1死三塁からマルテを三振、大山を遊ゴロに抑えた。「準備をしてきたので、それを何とか発揮できるように」と薮田。佐々岡監督は「よく投げてくれた」とたたえた。
17年は15勝を挙げ、最高勝率のタイトルを獲得。しかし、18年は9試合、昨年は4試合の登板にとどまるなど悔しさを味わった。
今季は開幕ローテ争いに敗れ、中継ぎとしてシーズンに入ったが、「真っすぐをしっかりと投げることから始めた」と2軍では直球を再び磨くことに専念した。「ここ2、3年は空振りを取れなかった。三振を取れるようになったのは手応えを感じています」と右腕。この日は計8奪三振。直球とカットボールを同じ腕の振りで投げられたことが結果につながったという。
2度先発を務め“3度目の正直”での今季初勝利だ。「勝つことは難しいと思った。もう一回、きょう以上の投球をしたい」と意気込んだ背番号23。ここから弾みをつけ、再起を図っていく。