島内が救う 苦しいカープ中継ぎ事情 「2・5軍」で球質向上…佐々岡監督ゲキ
広島の島内颯太郎投手(23)が6日、中村恭平投手(31)に代わって1軍に合流した。7日に出場選手登録される見通し。2軍スタートとなった春季キャンプ後は、育成強化を目的に今年新設された「2・5軍」でレベルアップを図ってきた。直球が150キロ超まで戻り、変化球の制球力も向上した右腕が、中継ぎ陣の救世主になる。
練習を終えた島内が表情を引き締めた。育成と強化を目的とし、今年新設された「2・5軍」を経て勝ち取った1軍昇格。「挑戦者の気持ち。自分の投球を見せるくらいの気持ちで投げたい」。強い思いを言葉に変えた。
同部門では、球の回転軸や回転数などを数値化できる「ラプソード」を導入している。投球が可視化され、変化球のリリース位置が直球より低いという課題が明らかになった。
同じ腕の振りになるように取り組んだ結果、「今年は不利なカウントでカットボールが使える。優先順位が高くなった」。頼れる球種が増えたことで、投球に安定感が生まれた。
ウエスタンでは3試合に登板して防御率0・00。変化球に加え、一番の武器である直球の球威も復活した。5日のソフトバンク戦では最速156キロを計測した。
チームは中継ぎの再編が急務。守護神・スコットは2軍再調整中。実績のある今村や中村恭も結果を残せず、出場選手登録を抹消された。島内にかかる期待は大きい。
「佐々岡監督に、このチャンスをものにするようにと言ってもらいました」。チームに白星をもたらすとともに、自らのポジションを勝ち取る戦いが始まる。