“孝行息子”広島・誠也、母の日に誓い「恩返しは野球で頑張っている姿」

 広島・鈴木誠也外野手(25)が9日、マツダスタジアムでの分離練習に参加し、母の日に際して気持ちを新たにした。17年と19年には、母の日の試合で本塁打を放っている鯉の主砲。自身が活躍を続けることで、両親を喜ばせることを誓った。開幕日は未定ながら感謝の思いを胸に刻み、グラウンドで「恩返し」できる日を目指して調整していく。

 育ててくれた感謝の思いは、鈴木誠の心に深く根ざしている。例年なら、5月の第2日曜日は公式戦。母・貴美江さんに自身のバットで感謝の気持ちを伝えられる一日となるはずだった。

 「(母親には)たくさん迷惑を掛けていたので、恩返しは野球で頑張っている姿を見せることだと思って、ずっとやってきた」。だが今年は試合がなく「そういう姿を見せられないのは残念」と率直な心境を明かす。

 母の日の試合で、鈴木誠はひときわ大きな存在感を示してきた。17年5月14日の巨人戦(マツダ)では決勝2ランを放った。18年シーズンは雨天中止だったが、昨年5月12日のDeNA戦(マツダ)では先制3ランと、特別な一日には美しい放物線を描いてチームの勝利に貢献。母に結果で感謝の気持ちを伝えてきた。

 今や日本球界を代表するスラッガーへと成長した背番号1。原動力の一つが両親の存在だ。「家族を楽にしてあげたいという気持ちは、中学生ぐらいから持ってやっていた」という信念を抱き、野球に精進してきた。

 今では「(両親は)楽しそうに私生活を送っている」と明かした鈴木誠。そして「お父さんとお母さんが楽しそうに過ごしているので、それをずっと続けられるように頑張っていきたい」と力を込めた。両親の笑顔を絶やさないことが自身の役目だと胸に刻む。

 学生時代は母親に対して「なんでああいうことをしていたのかな、とか、迷惑を掛けたな」と振り返ることも増えたと話す。その思いがあるからこそ「今は頑張って、喜ばせてあげられるように」と、より一層の活躍を誓う。

 この日はマツダスタジアムでの分離練習に参加。フリー打撃では力強い打球を飛ばし、打撃練習後にはスタンドティーを使ったロングティーでバットを振り込んだ。「いつか試合ができる日が来ると思うので。短い時間ですけど、自分のやりたいことをしっかりやれるように」。孝行息子はグラウンドで恩返しできる日を待ちながら、歩みを進めていく。

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