広島・堂林 OB新井氏フォームをまね「今は“戻るところ”がある」指針に

 二塁へ向かってダッシュする堂林(撮影・立川洋一郎)
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 広島の堂林翔太内野手(28)が6日、マツダスタジアムで快音を連発し、改良中の打撃フォームに手応えを示した。球団OBの新井貴浩氏(43=デイリースポーツ評論家)のフォームを参考にしつつ、同氏から授かった助言を生かしながら練習に取り組む背番号7。開幕は未定で先行き不透明な状況が続く中「キャンプインの時のように」という気持ちで、シーズンに向けた準備を進めていく。

 心地良い快音が、マツダスタジアムの青空に響き渡った。滞空時間の長い打球が左中間スタンドへ着弾する。中堅方向にも鋭い打球を放つ割合も多く、堂林は「きょうは、割と良かったんじゃないですかね」と納得顔で練習を振り返った。

 フリー打撃では左翼方向に強い打球が目立った。ただ、決して引っ張る意識が強いわけではない。「レフトに打ちにいってレフトに打ったら、あんまりいい打球は行かないので。まずはセンターに入っていって打球が散らばっていけば」。打撃の基本であるセンター返しを重要視する。

 チームは1勤1休で限られた練習時間。だからこそ大切にするのは目の前の一日を全力で取り組むこと。「限られた時間ですけど、常に100%の力では振るようにはしています。しっかり振って、キャンプみたいな感じですかね。キャンプインの時みたいに、まずはしっかり振って」と“キャンプ仕様”で汗を流していく構えだ。

 今、迷いはない。その意識の背景にあるのは球団OB・新井氏の存在だ。現在、バットの先を投手側に垂らして構える同氏のフォームを手本にしている。「あれ(バットの構え)をギリギリまでキープして、呼び込むっていうんですかね。キープして最後に解放させてあげる。それがちょっとでも早かったらあまりいい内容は出ていない」と冷静に理想を語る。

 同時に精神的な支えになるのは新井氏の助言。「どんなピッチャーでも、やることは変わらない」-。これまでは相手に合わせてしまい、打撃に迷いが生じた。「打てなかった時はそこ(の考え方)が甘かった。そこを改善していけば、おのずと変わった内容も出てきていた」とうなずく。

 この新井氏から吸収した打撃フォームや考え方を、「戻るところ」と表現する堂林。「今は“戻るところ”がある」と話すように、打撃で迷った際の指針になっている。

 実戦の見通しが立たない現状だが「練習で悪かったら、試合でもなかなかいい結果は出ない。練習でいいモノをキープしていく、今はそれしかできないので」と前を向いた背番号7。日々100%の力を振り絞り、プロ11年目の今季に備える。

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