広島ドラ1・森下「二つの球の精度上げたい」 4回5失点プロ初洗礼から学ぶ

 「オープン戦、広島0-6ソフトバンク」(15日、マツダスタジアム)

 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=が初めてプロの洗礼を浴びた。ソフトバンクとのオープン戦最終戦(マツダ)に先発。制球に苦しむ場面も見られ、プロ初被弾を含む4回7安打5失点とホロ苦いマウンドとなった。即戦力ルーキーにとって、開幕前に課題と修正点が見つかったのはプラス。この日の悔しさを生かし、シーズン本番に備えていく。

 これまでの快投を振り返れば、誰もが必ず通過する道だと前向きに捉えられる。マウンドでの全ての経験が、自身の成長につながるルーキーという立場。森下が実戦で初被弾するなど、プロの洗礼を浴びた。「しっかり反省して、次につなげられれば」と右腕は挽回に意欲を示した。

 初回1死から2番・佐藤に四球。盗塁で1死二塁となり、3番・中村晃に右前への先制適時打を許した。前々回の1日・中日戦(ナゴヤドーム)は3回無失点、前回8日・西武戦(マツダ)は5回無失点だった右腕。この日の登板前までオープン戦は10イニング連続無失点だったが、立ち上がりからソフトバンク打線に捕まった。

 直球は最速151キロを計測し、ストライクゾーンへの真っすぐで空振りとファウルを奪った。だが「カーブは1球もストライクが入らなかった。チェンジアップも投げ切れなかった」と本人が話すように、序盤から変化球の制球に苦しんだ。

 二回は1死から8番・リチャードに147キロ直球を左中間スタンドに運ばれた。三回には中村晃の右越えソロを含む4連打で3点を追加された。カーブとチェンジアップを生かし切れなかったことで、直球とカットボールという少ない選択肢での勝負を余儀なくされた。4回で95球という球数の多さも、苦しい投球を物語る。

 結果は4回を7安打5失点。沢崎投手コーチは「カーブ、チェンジアップの低めへの精度が彼の課題」と指摘。自慢の直球を生かすため、緩い変化球の質を高めることを求めた。本人も「二つの球の精度を上げていきたい」と修正点は明確だ。

 佐々岡監督は「打たれて学ぶこともある。次の投球に生かしてほしい」と背中を押す。思惑通りにならない時、どう乗り越えるか。それがプロの世界で生き抜く上での鍵になる。「できることを一日一日、しっかりやりたい」と自らに言い聞かせるように力を込めた森下。日本シリーズ3連覇中のチームを相手に得た教訓を進化への財産とする。

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