ドラ1・森下「いち早く」1軍へ二刀流調整 新人合同自主トレで独自の野球観

 新人合同自主トレがスタートし、ノックを受ける森下(中央)=撮影・立川洋一郎
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 広島の新人合同自主トレが8日、廿日市市の大野練習場でスタートした。ドラフト1位の森下暢仁投手(22)=明大=は初日からキャッチボールやノックなどで軽快な動きを披露。今後はブルペン投球をメインにはせず、合間を見て打撃練習も行う“二刀流調整”に意欲を見せた。野手練習を投球に生かしつつ、キャンプ初日からのアピールにつなげる。

 赤いビブスに黄色のグラブが映えた。午前10時から全体練習がスタート。森下は終始明るい表情を浮かべながら、ランニングでは先頭を走った。ストレッチなど入念に体をほぐして約40分後、赤いスパイクに履き替えて白球を握った。

 同じ大卒のドラフト5位・石原貴(天理大)を相手に力感のないフォームから指先の感触を確かめる。軽めのキャッチボールながら「指の掛かりと下半身からボールを投げるということ」を意識して一球一球、丁寧に鋭い球を投げていく。

 視察に訪れた高ヘッドコーチは「キャッチボールを見ただけだけど、スピンの利いているボールを投げていたね。肘のしなやかさがある」と高評価。「ケガすることなく、キャンプインを迎えてほしい」とエールを送った。

 この日は午前と午後で約4時間の練習。合同自主トレ期間のブルペン入りには「投げるより、トレーニングをした方が力も付いてくると思う。入ろうかなと思った時に入れたら」とあくまでメインに位置付けていない。

 学生時代は「内野ノックに入って内野の位置から低いボールを投げたり、バッティングに入ってバッティングをやったり、ということが多かった」という。野手の練習を通じて、体の使い方などを本業に生かしてきた。だからこそ、野手経験のある右腕は「バッティングの方から、ピッチングにつなげられることもあると思うので」と、投手と野手の“二刀流トレ”を視野にキャンプインに備える構えを示した。

 根底には「ピッチャーだから、ピッチャーのことだけしないといけない、というわけではなくて」という考えがある。この日のノックは捕球まででスローイングはなかったが、足の運びや捕球動作からセンスを感じさせた。「自分のミスで点が入ると、もったいない」とフィールディングの重要性も口にし、9人目の野手としての意識は高い。

 春季キャンプは1軍スタートが内定しており「1軍の舞台で早く野球をやりたいと思っているので、いち早くその環境にたどり着けるように」と森下。本業以外の練習を、活躍の一助とする。

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