佐々岡カープ V奪回へ一体感!投手、野手入り交じりノックで始動 新カラー全面に

 広島は9日、マツダスタジアムで選手27人が参加して秋季練習がスタートした。佐々岡真司新監督(52)は初日を充実感いっぱいの表情で終えた。7日の就任会見で「一体感」を連呼したように、投手と野手が一緒になってノックを受けるなど、チームの和が強調され、佐々岡カラーが前面に出た一日になった。V奪回と日本一を目指すチームは新たな一歩を歩み出した。

 佐々岡新監督の色が出た、秋季練習の初日だった。全体でのウオーミングアップが終わり、キャッチボールへ。その後のナインに、これまでと違う動きがあった。投手、野手が入り交じって4組に分かれ、一塁、二塁、三遊間、外野の4カ所でノックを受けた。

 「みんなでアップをして、みんなでノックを受けようとコーチ陣が話をしてきた。良いことだと思ったし、チームが一つになるという表れ。一体感があって、明るく元気良くできた」

 7日の就任会見では「一体感」を強調。この日の円陣でも、その言葉を使って所信表明した。自身の思いが即座にグラウンドで表現された。

 ポジションは異なっても、勝利を目指すというゴールは同じだ。現役時代は本格派から技巧派へと見事にモデルチェンジ。剛球で奪っていたアウトを、晩年はバックに守られて積み重ねていった。

 「野手に助けてもらって勝ったことがある。投手が野手のエラーをカバーすることもある。野球は一人ではできない。助け合い。それは現役のときから思っていたこと」。佐々岡新監督が「一体感」をチームの根幹に掲げる理由だ。

 投手は外野ノックでフライの捕球に戸惑う場面があった。松山に外野用のグラブを借り、鈴木と同組だった大瀬良は「打球が動くし、こんなのを捕っていたのかと思った」と普段の何げないプレーに改めて感謝。混合でのノックについては「誠也(鈴木)とも話をしたし、コミュニケーションをいろんな形でとるという意図があったと思う。さらに団結できるように、たくさん話をしていきたい」と意図をくみ取った。

 約3時間の全体練習。午後からは室内練習場に足を運び、フリー打撃に目を配った。その後はブルペンで薮田と矢崎の投球を見つめた。31日まで続く秋季練習では積極的に声を掛け、チームをまとめていく。

 「まだ『監督』という響きに慣れていないから照れくさいんだよ。ついつい投手のところに行っちゃうかもしれないけど、全体を見ないといけないね」と最後は苦笑い。青く澄み渡った広島の空に、佐々岡監督の笑顔がはじけた。

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