広島・中崎翔太投手（２７）が１５日、残り３２試合でのフル回転を誓った。今季途中から守護神を務めていたフランスアが１２日に２軍降格した際、佐々岡投手コーチが右腕の守護神復帰を明言。リーグ３連覇に貢献してきた男が、逆転Ｖへ仕事を全うする。

　中崎は前を見据え、表情を引き締めた。守護神復帰について、経験豊富な右腕は「やるだけです。みんなフル回転で頑張っている。僕も言われたところでチームのためにやるだけです」と力強く語った。

　前半戦は本来の力を発揮できず、守護神からの配置転換、２軍再調整もあった。ただ、７月３１日に再昇格してからは４試合に登板し、計４回を１安打無失点。抑えとしての登板はまだ訪れていないが、１３日の巨人戦は同点の延長十回に登板し、三者凡退でサヨナラ勝ちに貢献した。

　現在、勝ちパターンの七、八回は流動的とあって、守護神として安定感が求められる。自身の状態に「球のキレとかもまだまだ全然。たまたま抑えている」と満足感は一切ないが「みんな必死にやってる。それは変わらない。結果だけを求めてやります」と言葉に力を込めた。

　まずは１６日から２位・ＤｅＮＡと敵地で３連戦。「相手は関係ない。どこが相手でも勝つだけ」と言い切った背番号２１。リーグ３連覇を果たした王者のメンタリティーを引っ提げ、逆転Ｖへ獅子奮迅の働きを示す。