カープ松山「もう一本打ちたかった」三回勝ち越し打も…七回悔やむ
「阪神6-5広島」(10日、京セラドーム大阪)
鯉のアンパンマンが大阪のカープファンを沸かせた。1点ビハインドの三回だ。バティスタの左越え二塁打で同点に追いつき、なお無死一、三塁から、広島・松山竜平外野手(33)が西のスライダーをガツン!左翼後方を襲った打球はグングン伸びて、ソラーテのグラブをはじき飛ばした。
「気持ちで打ちました。何とか抜けてくれて良かったです」
気温の上昇と共に状態を上げてきた。今季は不動の5番と期待されながら、シーズン序盤は打率1割台と大不振。頭部死球で登録抹消されるなど、悶々(もんもん)とした日々を過ごしていた。5番に固定された後半戦は打率・288と上昇気配だ。
打線は連夜の集中打を見せた。前日は4点を追う四回に5点を奪って逆転勝利。この日も1点を追う三回に大爆発した。しかし、四回以降は無得点に終わり、チームは悪夢のサヨナラ負け。東出打撃コーチは「追加点を取らないとダメ」とバッサリと切り捨てた。
松山も好機での凡退を悔やんだ。2点リードの七回は2番手・能見を攻め、2死一、二塁の場面で打席に立ったが左飛に。「最後の打席でもう一本打ちたかった。あそこで打っていれば、後の展開も変わっていたと思う」と無念さをにじませた。
巨人追走へ勝つしかない。「明日もまた頑張るだけです」と言い残して、バスに乗り込んだ。