野村4勝目「これから先が大事」 1000投球回、国内FA権も取得
「広島11-4中日」(25日、マツダスタジアム)
広島の本拠地に野村の笑顔が戻ってきた。約1カ月半ぶりの1軍マウンドで、6回5安打3失点(自責1)。5月21日以来の4勝目をマークした。球団では前田健太(146試合)に次ぐ2番目の早さとなる166試合での通算1000投球回到達。野村は「何とか試合を作れた」とホッと息をついた。
「最初は久しぶりのマウンドで力が入った」というが、三者凡退スタート。3-0の四回は味方の失策も絡み2失点したものの、その後は無死二塁から後続を断つ。持ち味の粘りの投球を体現した。
今季は安定感を欠き、6月12日に2軍降格。「悔しい思いしかなかった」と力強い直球を求め続けた。五回1死、ロメロからこの日最速143キロで奪った三振で節目の投球回に到達。「先発である以上、長く任せてもらうのは信頼につながる」とこだわりも持つ。
この日で出場選手登録が7年に達し、国内FA権の資格取得条件も満たした。「1軍にいないと取得できないのでうれしい。でも今季まだ試合が残ってるのでチーム一丸で戦っていきたい」とし、鈴木球団本部長は「16勝を挙げたシーズンもある。チームにいてくれることが大事」と話した。
チームは6連勝で借金完済。緒方監督は「崩れなかった。ナイスピッチング」と右腕をたたえた。「これから先が大事」と野村。巻き返しへの一歩を刻んだ。