誠也、57打席ぶり待望19号も空砲 9連敗…5年ぶりの屈辱

 「中日3-2広島」(8日、ナゴヤドーム)

 あと1点が遠かった。広島が引き分けを挟んで5年ぶりの9連敗を喫した。そんな中、主砲に待望の一発が飛び出した。2点を追う四回、鈴木誠也外野手(24)が19号ソロ。空砲とはなったが、6月20日・ロッテ戦(マツダ)以来14試合57打席ぶりの一発で、11試合ぶりの打点を記録した。

 チームに漂う閉塞感をぶち破りそうな一撃だった。2点を追う四回2死走者なし。鈴木はベテラン山井の速球をコンパクトに振り抜いた。打球はグングン伸びてバックスクリーン左へ突き刺さった。6月20日・ロッテ戦以来14試合ぶりの19号ソロ。若き4番が反撃ムードを高めたが…チームは連夜の1点差負け。試合後、鈴木の表情は険しかった。

 「僕のことは…。打っても勝たないと意味がないので。もっと早い段階で打たないといけなかった」

 鈴木にとって6月23日・オリックス戦以来となる打点。2016年からの4年連続20本塁打にリーチをかけた。鈴木は連敗が始まったリーグ戦再開後9試合は32打数8安打、打率・250。鯉党が待ちに待った一発で復調を告げたが、チームは球団史上18度目となる5年ぶり9連敗の黒星地獄。9連敗以上で優勝したシーズンはないという暗黒のデータまで出てきた。

 「難しい。エラーとかミスがあって負けているなら、それをしないようにと思うんですけど、そういうのは出ていない。一つは打てていない。敗因が分かっていればここまで連敗はしないと思う」

 鈴木がそう言葉を絞り出したように、現状が何とももどかしい。開幕直後の低迷は守備の乱れが敗因だったが、ここ最近は投打がかみ合わない。この日も鈴木のソロの直後に九里が追加点を許した。主導権を握れず、すっかり負のスパイラルに陥ってしまっている。

 この日は開幕から全試合出場を続けてきた菊池涼が欠場。ベンチ入りメンバーからも外れて状態が心配されたが、緒方監督は「コンディショニング」と説明した。攻守の軸だけに離脱となれば一大事だったが、幸いにも軽傷の見込みだ。

 試合後、東出打撃コーチは「みんな良くなりつつある。自分たちのできることをやっていくしかない。つらい時期だけど、西川も野間も安部も乗り越えて真のレギュラーになってほしい」と期待を込めた。緒方監督も「しっかり粘り強く最後まで戦っていけば結果につながるとは思う」と2度繰り返した。鬼門名古屋で、今季最大の試練を乗り越えたい。

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