今季初の6連敗…勝つしかない!貯金「0」からの再出発 Gと今季最大7差…

 「阪神3-1広島」(5日、甲子園球場)

 エースでも負の流れを止められなかった。広島は、大瀬良大地投手(28)が粘りながらも1-1の六回に2失点。そのまま阪神に逃げ切られた。チームは引き分けを挟み今季初の6連敗。6月1日に最大「14」あった貯金をすべて吐き出し勝利は5割に逆戻り。「14」からの消滅は球団史上初の出来事だ。未だリーグ戦再開後の勝利はなく、首位巨人とゲーム差は今季最大の「7」に広がった。

 ベースカバーに入っていた本塁後方からマウンドに戻る大瀬良の表情が、一瞬こわばったように見えた。1-1の六回無死一、二塁。糸井に左中間を破られる勝ち越し2点適時二塁打を浴びた直後だ。マウンドでは常に冷静さを保ち続けてきた右腕。このときだけは心の起伏が表に出た。

 「ボール球でも良かったけど、甘くなってしまった」

 近本にバント安打を浴び、続く糸原の送りバント、一塁側に転がった打球をメヒアとお見合い。「もったいなかった。連係不足」。わずかな譲り合いが、ピンチを広げる結果になった。

 そして糸井に痛恨の一打を浴びる。打たれた球は、直球がシュート回転し、甘くなったもの。前回登板までの2試合で計7本塁打を浴びていた。開幕時のフォームと映像比較することで原因を探し、左肩の開きの早さに着目、修正を試みたが踏ん張り切れなかった。

 6回6安打3失点で6敗目を喫した。6月5日の西武戦で6勝目を手にして以降1カ月、白星がなし。自身4連敗は最長だ。「エースとしての責任感を強く持って臨んでいた。ただ、ここ数試合仕事ができていなかったから力が入った部分もあるのかな」と佐々岡投手コーチ。大瀬良は「みんな必死にやっているので僕も力になりたかった。結果がついてこなくて申し訳ない」と言葉をつむいだ。

 エースでも止められなかった負の流れ。リーグ戦再開後の白星はなく、引き分けを挟んで今季初の6連敗。6月1日に最大「14」あった貯金を全てはき出した。過去2桁貯金を消滅させたのは今回で5度目。「14」からの消滅は、球団史で初めての出来事だ。

 首位巨人とのゲーム差は今季最大の「7」に広がった。一方、3位で並ぶDeNAと阪神とは0・5差しかない。6日の結果次第で、一気にBクラスに転落する可能性がある。

 何度も山あり谷ありを乗り超えてきたチームは、再び正念場に立たされた。緒方監督は試合後、「現状、こういう状況なので、立て直していきたい」と話してバスへ乗り込んだ。

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