長野、代打同点打 35年ぶり12連勝ならずも神宮から再進撃じゃ

 「巨人5-4広島」(26日、東京ドーム)

 広島は、巨人との首位攻防第3ラウンドを接戦で落とし、連勝が11で止まった。それでも1点を奪いなお2点差の七回1死満塁から代打で登場した長野久義外野手(34)が一時、同点となる中前2点適時打を放つなど終盤で底力を示した。粘り強い攻撃はチームの真骨頂。28日のヤクルト戦(神宮)から始まる交流戦前最後の6連戦で、再び連勝街道をつくっていく。

 安どする巨人ナインを背にしながら、広島ナインはロッカーへ続く階段を下りた。球団タイ記録となる35年ぶりの12連勝にはあと一歩、届かなかった。それでも終盤に見せた誰一人として諦めず、粘り強く攻め続ける姿には、王者の底力があった。

 「今日も、いつも通り一丸となってしっかり戦えた。勝てなかったことは悔しい。週明けから6連戦なので、一戦一戦、戦っていくだけ」。緒方監督はバスへ続く通路で前を向いて言葉を紡いだ。

 真骨頂を示したのは1-4の七回だ。野間の中前打から1死一、三塁とすると鈴木の右前適時打で2点差に。さらに1死満塁で、指揮官は代打に長野を送り出した。初めて古巣の本拠地で打席に立った24日は、中前打を記録。チームの期待感は最高潮だった。

 数々の修羅場をくぐり抜けて来たバットマンは、しびれる場面で中前2点適時打を放つ。「みんながつないでつくってくれたチャンス。打てて良かった」。拍手喝采を浴びながら、一塁塁上で少しだけ表情を崩した。

 「中堅・野間」「左翼・西川」がほぼ固定されたため、代打が続く。5月のスタメン出場は2試合しかない。迎打撃コーチは「代打で出ると、内容の良いのと悪いのを繰り返すことになる」と1打席限定の難しさを説明。その上で「でも状態が良いから追い込まれていてもセンターから逆方向に打ち返せている」と目尻を下げた。東京ドームで2打数2安打を記録した。ベンチで出番を待つ勝負強さを持ったベテランの存在は、他球団にとって大きな脅威だ。

 28日のヤクルト戦(神宮)からは交流戦前最後となる6連戦が始まる。この日、敗れたことで16勝4敗1分けになったものの、94年8月にマークした球団月間最多18勝まであと2勝と迫っている。白星を積み重ねることでチームはさらに加速していく。

 長野は「またしっかりやっていきたい」と短い言葉に思いを込めた。完全復調した攻撃陣と好調を持続する投手陣。両輪が確実にチームを前へ進めていく。

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