誠也、感謝のピンク弾 「母の日」お立ち台から絶叫「オレ、やったよ!」

 「広島8-1DeNA」(12日、マツダスタジアム)

 広島が「母の日」に快勝し、開幕戦以来の貯金1とした。鈴木誠也外野手(24)は初回1死一、二塁から左翼席へ11号先制3ラン。2年ぶりとなる母の日の本塁打で、今季初勝利を飾ったアドゥワを援護した。三回にも左前打と二盗で追加点をお膳立て。試合後はお立ち台の上から東京に住む母へ感謝のメッセージを伝えた。阪神が敗れたため、チームは3位タイに浮上した。

 五月晴れの空に感謝の放物線を描いた。初回1死一、二塁。鈴木が京山のチェンジアップを技ありで拾った。打球は弾丸ライナーで左翼席へ。「かあさんありがとう ピンクリボンデー」と銘打たれた一戦で3試合ぶりの11号3ランを放った。

 試合後はヒーローの磯村、アドゥワと一緒にお立ち台へ。「今日は母の日なので気合が入っていました。球場に来てくださったお母さん、ありがとうございます!」と声を張り上げた。母への感謝を求められると「一番は実家にいるお母さんに感謝しています。今日もテレビで見てくれていると思います。オレ、やったよ!」と雄たけびを上げた。

 試合前から母の日モードだった。カープナインは全員ピンクのユニホームを着用。鈴木は練習からピンクのマスコットバットを使用し、試合でもレガースや肘当て、手袋をピンク一色に。登場曲は女性シンガーAIの「ママへ」に変更した。2年前の母の日にも流していたお気に入りの一曲で、気持ちを高めていた。

 毎年、母の日のプレゼントは欠かさない。今年も「妹を通してちょっとしたものを贈りました」とにっこり。母・貴美江さんは広島を訪れた際は球場に駆けつけ、手料理を振る舞ってくれるという。「昔は言えなかったけど、今は(ありがとうを)言えるようになりました」。もう照れはない。日頃から感謝を言葉で伝えている。

 孝行息子は特別な日にめっぽう強い。2年前の母の日も決勝8号2ランをマーク。この日はマルチ安打&二盗を決めた。「迷惑をかけすぎたから打たせてくれるのかな。喜んでくれたら、それでいいです」と笑った。

 緒方監督も満足そうにうなずいた。「初回の誠也の3ランがものすごく大きかった」。打線も13安打8得点と復調気配を漂わせており、「いい攻撃を緩めることなく1点1点と非常にうちらしい攻撃ができた」と話した。

 チームは5度目の挑戦で、開幕戦以来となる貯金1とした。お立ち台の鈴木は「貯金とか借金とかよく分からないので」と観客の笑いを誘い、「一戦一戦、戦って勝つという気持ちです」と力を込めた。3位タイに浮上した王者が、いよいよ逆襲を開始する。

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