鯉ラッキー!マツダ騒然“珍”サヨナラ

 「広島3-2巨人」(4日、マツダ)

 広島が珍プレーで今季初のサヨナラ勝ちを決めた。九回、1死満塁で代打・小窪哲也内野手(30)が放った飛球にインフィールドフライが宣告されたが、これを巨人の守備陣が捕球できず(記録は三塁手・村田の失策)、タッチプレーを怠る間に野間峻祥外野手(22)がサヨナラのホームを踏んだ。“劇的勝利”でカード初戦を奪取。この幸運を、この勢いを最下位からの浮上につなげたい。

 マツダスタジアムが騒然としていた。石井三塁ベースコーチが走って、福家球審に詰め寄る。緒方監督もベンチを飛び出して猛ダッシュ。首脳陣の抗議の後、三塁走者・野間の本塁生還が認められた。今季初のサヨナラ勝利。最後はあまりにも劇的な幕切れだった。

 同点で迎えた九回1死満塁。代打・小窪が捕手と投手の間に、高々と上がるフライを打ち上げた。すぐさま丹波三塁塁審がインフィールドフライを宣告。この時点で打者はアウトだが、三塁・村田と一塁・フランシスコがお見合いする形で捕球できなかった。

 野間は「球審が何も言ってなかったので、落ちたから走った」と、通常の打球だと判断してハーフウエーからスタートを切った。三塁塁審が宣告した声は「聞こえなかった」という。ボールを拾ったフランシスコはホームベースを踏み、続けて野間が駆け抜けたが、一度は福家球審にアウトと判定された。

 同じように宣告が「聞こえなかった」という石井コーチは「インフィールドフライじゃないのか!!」と球審に抗議。最終的にセーフと判定され、責任審判でもある丹波塁審は「フライが上がった時点でインフィールドフライを宣告しましたので、ホームはタッグプレー。従ってホームイン。サヨナラです」と場内に説明した。

 現役時代に同様のプレーを経験している緒方監督は「これが守備側だったら、ゾッとするプレー。選手にしっかり理解させないと。我々も勉強になる試合」と、勝ってかぶとの緒を締めた。相手にも助けられ、ミスもあったが、1勝は1勝。最下位に沈むチームには何よりの良薬だ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス