ザガースキー1回0封で開幕OK
「教育リーグ、広島5-2ソフトバンク」(14日、由宇)
広島のマイク・ザガースキー投手(32)が実戦初登板。1回を無安打2奪三振無失点、わずか10球で終える完全投球をみせた。春季キャンプ序盤に「右足関節前距腓靱帯(きょひじんたい)損傷」で出遅れた新助っ人左腕が、開幕を前にペースを上げてきた。
巨体から放った剛球で打者をねじ伏せた。実戦初登板で見せた快投劇。ついにベールを脱いだザガースキーが、2三振を奪うなど1回を三者凡退の好発進だ。
「初めて別のチームに投げたけど、いい投球ができたよ」
七回から登板。先頭の上林をスライダーで中飛に打ち取ると、育成・白根はこの日最速の145キロ直球で空振り三振に斬った。続く育成・張本も145キロ直球で見逃し三振だ。
ウイニングショットのチェンジアップを封印。直球とスライダーのみで、わずか10球で任務を完了した。佐々岡2軍投手コーチは「真っすぐに角度があったし、球持ちも良かった」と絶賛した。
春季キャンプ序盤に右足首を故障。チームを離脱した。故障中は「走れないから食べたら太る」と、大好きな「ハイチュウ」を我慢し、体重管理を徹底した。「あと1キロ」。順調に回復したケガと同様に、ベスト体重の109キロも目前だ。
今後はウエスタン開幕戦となる17日・オリックス戦(由宇)に登板予定。その結果次第で、20日・ソフトバンク戦(ヤフオク)から1軍に合流する。
「ケガはもう大丈夫。これから毎日、少しずつ状態を上げていきたいよ」。開幕を前に中継ぎ陣の整備はチームの最重要課題。出遅れた巨漢左腕が、緒方鯉の救世主になる。