黒田 マエケン開幕なら3戦目登板へ

 広島で凱旋マウンドを飾る-。米大リーグ・ヤンキースをFAとなり、8年ぶりの広島復帰を決めた黒田博樹投手(39)の日本復帰登板が、3月27日から本拠地マツダスタジアムで行われるヤクルトとの開幕3連戦になることが7日、濃厚になった。前田健太投手(26)らと争う開幕投手を逃した場合でも、3月29日の同カード3戦目を託す方針を、首脳陣が明かした。

 8年ぶりに広島に復帰した黒田が、本拠地・マツダスタジアムで復帰初登板を果たす。3月27日からの開幕カード・ヤクルト3連戦。日米通算182勝右腕が、万感の思いでを胸にマウンドに立つ。

 この日、所用でマツダスタジアムを訪れた畝投手コーチが「あくまで理想だけど」と前置きした上で「最初はマツダで投げさせてやりたい。ファンの思いもある。本人もその方がシーズンに入りやすいのでは。とにかくスタートが大事。うまくリズムに乗せてやりたい」と述べた。緒方監督から投手起用の全権を任されているだけに、重みのある言葉だ。

 指揮官は前日、開幕投手について「マエケンが第1候補」としつつも「黒田も状態が良ければ名前が挙がってくる」と言及。本命・前田、対抗・黒田-との位置づけを示していた。畝コーチも「誰にするかうれしい悩み」と話した。

 ダブルエースは異なるカードに配置するのがセオリー。前田が昨年に続き5度目の開幕投手を務めた場合、黒田は次カードのDeNA3連戦(31日から・横浜)に先発させるのが普通の戦術だ。

 しかし畝投手コーチは「マツダで2人とも投げる可能性がある。(前田が開幕戦に先発した場合は)黒田は3戦目を考えている」と明言。黒田の初登板はマツダスタジアムで。そして2カード目以降、前田の登板間隔を中5日にして、前田と黒田を別カードに配置する考えだ。

 畝コーチはこの日、米ロサンゼルスで自主トレ中の黒田と電話で話し、あらためて調整を一任することを告げた。絶大な信頼を寄せている。

 黒田は「ファンにもう一度、自分のユニホーム姿を見せたいという使命感がある」と、大リーグの巨額オファーを蹴った男。24年ぶりの優勝へ、開幕カードからカープを勢いづける。

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