大竹がOP戦初登板で余裕の2回0封

「オープン戦、中日0‐1広島」(2日、ナゴド)

 広島・大竹寛投手(29)が開幕へ向け、好スタートを切った。オープン戦初登板となった中日戦で、2回を1安打無失点。最速142キロをマークした。春季キャンプでは“爆弾”を抱える右肩に異変を感じ、ペースダウンした時期もあったが、順調な仕上がり過程をアピール。昨季のカムバック賞右腕は今年もやってくれそうだ。

 もう手探りで投げる必要はない。オープン戦初登板となった大竹は、1球目から強く腕を振った。一回、先頭の大島への初球は136キロの直球。シュート、スライダーと内外へ投げ分け、最後は142キロの直球で、見逃し三振を奪った。

 続く荒木も簡単に追い込み、142キロの直球で見逃し三振。いつ右肩に痛みが出るか分からず、半信半疑で投げていた昨年の今ごろとは違う。「まだまだですよ」とは言いながらも、余裕のある表情は、間違いなく昨年より状態がいい証拠だ。

 2イニング目は、簡単に2死を奪った後に連続四球を与えた。これには反省した様子で、「変化球のコントロールがバラついていた。いいところに決まった球もあったけどバラついたので、(いいところへの)確率を上げていきたい」と自らに言い聞かせた。

 結局この日は、2回を1安打3四球の内容で無失点。野村監督は「2イニング目で変化球の制球が乱れたけど、最初の登板だから。緩い球やスライダーも投げ、今の段階としては、力を入れて投げていたんじゃないか」と、元気な姿に胸をなで下ろした。

 昨季以上の成績を挙げるため、ここまで慎重に調整してきた。日南での春季キャンプ2クール目には、ブルペンでの投球を途中で突然中止。持病の右肩痛の再発を恐れ、「状態がよくないので自分で止めた」と、はやる気持ちを抑え、自らにストップをかけた。

 そこから調整のスピードは落ちたが、焦りはなかった。沖縄遠征には帯同せず、日南残留の2軍キャンプで時間をかけて肩を作った。この日、やっと実戦登板にこぎ着けたが、「キャンプのことを考えれば、実戦ではもう少し腕を振っていきたい」とまだ余裕があることを強調した。

 29日からの開幕カードの巨人3連戦(東京ドーム)で先発する可能性は高い。昨年巨人に2勝したのは、チームでは大竹だけ。「これからは肩づくりをし、球の質を上げていく」。今年で30歳になる右腕は、ゆっくりと目標を定め、着実に前へ進んでいる。

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