今村もう143キロ!超速調整に捕手も仰天

 3月のWBC日本代表候補の広島・今村猛投手(21)が26日、宮崎・日南での先乗り自主トレで、早くも4度目のブルペン入り。「まだ6割」と言うが、受けた捕手の磯村を「143キロは出てた。怖い」とビビらせた。侍メンバー生き残りへ向け、予定通りの超速調整。「鯉の守護神」候補としても、闘志をみなぎらせた。

 気温9度の日南で1人、半袖半パン。気合の入り方もさることながら、投げる球も半端じゃない。今村が超速の仕上がりぶりでブルペンに並んだほかの投手陣を圧倒した。

 捕手を立たせ、約20球の肩ならしを終えると、捕手を座らせ、本気モード。外角低めへ快速球を次々と投げ込み、ミットに快音を響かせた。スライダー、シュートにフォークと全変化球も投げ、計36球。本人は「まだ6割」と控えめに言うが、受けた磯村は「この時期に速過ぎる。143キロは出てた。秋季キャンプの時より速い。怖かった」と、迫力に舌を巻いた。

 14日にキャンプ地の宮崎・日南に先乗りしてから早くも4度目のブルペン入り。「(広島よりは)暖かいし、肩も結構できてきました。もっと暖かくなれば自然とスピードも上がる。ここまで思った通りに来ている」と、描いた通りの調整ペースに満足顔だ。

 今後はブルペンでの球数を増やし、直球、変化球の精度を実戦レベルにアップしていく。キャンプ第1クールには打撃投手に登板。2・10に予定される紅白戦では「もう(そのころには)投げないといけない」とキッパリ。2・15から始まるWBC日本代表合宿(宮崎)に照準を合わせた。

 3月に行われるWBCの侍メンバーに生き残るのはもちろん、野村監督からは鯉の守護神候補に指名されている。Wの大役に、若き右腕の闘志も高まる。

 「(抑えは)ミコライオと競う形になるんですかね?シーズン途中から、いきなりやれ、と言われるより、最初から決まっているのがいい。そしたら後は力の問題。中継ぎでも抑えでもやることは変わらない。やれと言われたことをやるだけです」。守護神就任へ堂々の名乗りを上げた。

 昨季はリーグ2位タイの69試合、28HP、防御率1・89。ミコライオ不在時には代役を務め、4セーブも挙げた。「目標は優勝。最低でもCS進出」の誓いを果たすためにも、昨季以上のフル回転は望むところだ。

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