中日・井上監督 求む活気と前向きさ アメとムチ使い分け「一体感」を醸成
「中日春季キャンプ」(1日、北谷)
中日の井上一樹新監督(53)が沖縄県北谷町でのキャンプ初日から精力的に動き回った。3年連続最下位からの脱却を図るべく、求めるのは活気と前向きな姿勢だ。秋季キャンプから変革を訴えてきた監督は「みんないい表情だった。いいスタートを切れた」と笑みを広げた。
「緊張した」というドラフト2位の吉田(西濃運輸)には「自分のペースでやればいい」と優しくアドバイス。快速球を投じた高橋宏には「目指すところはもっと高い」とほめることはない。アメとムチを使い分け、選手を鼓舞する。
就任時から繰り返してきた「一体感」を醸成しようと、日替わりで数人を指名し、練習前の円陣で今季の抱負を語らせる試みも。この日は藤嶋と福永が務め、翌日の担当をくじ引きで決めた。「大勢の前で話すのは勇気がいるし『明日何を話そうか』と考える。その鍛錬も野球につながる」と狙いを語った。
練習後は監督自ら約30分、ファンにサインを書き続けた。「ファンを大事にする姿勢を、まずは僕から」。持ち前の明るさを武器にチームを先導する。