「全国高校野球選手権・３回戦、仙台育英５－４明秀学園日立」（１５日、甲子園球場）

　３年ぶり２９度目の出場となった仙台育英（宮城）が、明秀学園日立（茨城）に逆転勝ちし、８強一番乗りを果たした。

　二回、夏の甲子園初出場の明秀学園日立に先制を許すと、その後も六回を終え２－４と、追う展開が続く。

　大きかったのは七回、押し出し四球２つで同点に追いつくと、途中出場の岩崎生弥（３年）が決勝の犠飛を放った。

　岩崎は四回に代打で出場し、適時打。この日２打点と勝利に貢献したが、県大会ではベンチ外だった。「甲子園に向けていつでも出られる準備はしていた」と岩崎。石川と猪俣２投手の細かな継投策をとってきた相手に対し、四回の打席は「石川ケニーさんへ左投手に合わせていた。右（猪俣）の対策もしつつ準備をしていた」。七回の決勝犠飛については「１点欲しい場面。絶対外野に飛ばそうと」と狙い通りだったという。

　「自分はいつも無死、１死三塁のチャンスが多い。ランナーを三塁においての練習はしていた。前の打者が２人四球。四球の後は初球を狙っていた。１球で打てたのは良かった」と充実感たっぷり。須江航監督も「今までずっと日陰にいた子たちが努力を重ねてベンチに入り、活躍してくれることに、指導者として本当に感謝しています」と話した。