大阪桐蔭 25安打19得点の大爆勝!最強軍団史Wで塗り替えた 松尾2打席連発

 「全国高校野球選手権・2回戦、大阪桐蔭19-0聖望学園」(14日、甲子園球場)

 同校初の3冠(明治神宮大会、春夏の甲子園)を目指す大阪桐蔭が、甲子園での同校史上最多の25安打で、夏最多となる19得点の猛攻で聖望学園(埼玉)を下した。今秋ドラフト候補の松尾汐恩捕手(3年)は2打席連続本塁打を含む、5打数4安打5打点で、4年ぶりの3回戦進出に貢献。4万人の観衆の前で歴史的大勝を収め、圧倒的な強さを見せつけた。

 自らのバットでスコアボードに「19」を刻み込んだ。きれいな金属音が聖地に鳴り響き、完璧に捉えた打球はスタンドに着弾。一塁ベースを回った松尾は、少し上を向きながら笑顔を見せた。

 「内角低めのチェンジアップを外野までしっかりと運べてよかった。(先輩の記録に並び)あまり自分の中でも実感がないけど、そういう結果になったのはとてもうれしい」

 17点リードの九回1死二塁だった。左翼席への2ランで2打席連続弾。この一発で18年春に記録した同校最多の19得点に並んだ(夏では最多)。自身は八回に左翼へアーチをかけており、甲子園通算5本塁打に。中日・平田、西武・森、ロッテ・藤原ら偉大な先輩たちにも肩を並べた。

 1回戦の旭川大高戦では飛球でのアウトが多く、西谷浩一監督(52)から「(練習の)質であったり、こだわりをもっていこう」と喝が入った。打撃練習では投手の前に立てられるL字ネットに向かい、強い打球を繰り返し打って修正した。

 指揮官の声に応えるように、先発全員安打で、春夏通じて同校の甲子園最多の25安打が生まれた。そのうちの22安打は低く、痛烈な打球ばかりと成果はバッチリ。主将の星子天真内野手(3年)は「自分たちの持っている力を出した結果」とうなずいた。

 ナインにはかなえたい夢がある。寮やグラウンド、トイレには「秋、春、夏連覇」と書かれた紙が貼られている。目に入ることで常に意識できるため、至る所に紙は存在。“横綱・大阪桐蔭”だけが目指せる場所だ。

 松尾は「自分たちにしか春夏連覇の権利はない。先を見ず一戦一戦、戦っていきたい」。己の力を過信せず、常に向上している集団は、敵にとって難攻不落の存在だ。

 ◆1試合最多25安打 これまでの夏の最多安打は08年決勝の常葉学園菊川(現常葉大菊川)戦で21安打。春は18年2回戦の伊万里戦で20安打。70年以降の夏では10年早実に並ぶ歴代3位タイ。最多は85年のPL学園で32安打。

 ◆1試合最多得点19 これまでの夏の最多は08年決勝の常葉大菊川戦での17得点。春は18年準々決勝の花巻東戦での19得点。70年以降の大会最多は85年のPL学園で29得点。

 ◆個人連続打席本塁打2 大阪桐蔭の松尾が2回戦の聖望学園戦で記録。今大会で高松商の浅野が2回戦の佐久長聖戦で記録して以来41人目、43度目。

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