履正社 プロ注目の光弘がV犠飛「しっかり振り抜こうと」宿敵・大阪桐蔭との決勝へ
「高校野球大阪大会・準決勝、履正社3-2関西創価」(29日、大阪シティ信用金庫スタジアム)
大阪大会では準決勝が行われ、3年ぶりの甲子園出場を目指す履正社と、今年のセンバツ大会を制した大阪桐蔭が30日の決勝に進んだ。
耐えて、しのいで、大阪の頂点まであと1歩のところまできた。履正社が2試合続けて接戦で辛勝。不動の切り込み隊長・プロ注目の光弘帆高内野手(3年)が値千金の決勝犠飛を放った。
「決勝進出できることがすごくうれしい。前の試合でも迷って打っていた。しっかり振り抜こうという気持ちで打ちました」
同点の七回。1死一、三塁の好機で打席を迎えた。左腕が投じた直球に反応。中堅後方へ飛球を放ち、勝ち越し点を呼び込んだ。
チーム一丸となり、つかみ取った勝利。リードした直後の八回には無死満塁のピンチを迎えたが、3番手・増田壮投手(2年)が2三振に相手のスクイズ失敗を誘うなど、無失点で切り抜けた。
全国制覇を果たした19年以来となる決勝進出となったが、相手は宿敵・大阪桐蔭だ。昨秋府大会準決勝、今春府大会決勝と現チームでは1度も勝てていない。多田晃監督(44)は「3年生はまだ甲子園の土を1度も踏んでいない。何が何でも甲子園への思いでやっています」と全身全霊で立ち向かう。
悲願の甲子園まであと1勝。同じ高校生としてやられっ放しで終わるわけにはいかない。チームを引っ張る立場としてしんどい表情を見せないために帽子のつばには「ポーカーフェース」と書いた光弘。攻守で中心を担う履正社の柱が仲間を鼓舞し、聖地へと導く。
◆光弘 帆高(みつひろ・ほたか)2004年4月23日、兵庫県神戸市出身の18歳。178センチ、79キロ。右投げ左打ち、内野手。6歳から池田少年団で野球を始め、鷹取中では神戸ボーイズに所属。履正社では1年秋から背番号6でベンチ入り。50メートル6秒5。遠投100メートル。