「高校野球神奈川大会・準々決勝、東海大相模９－０慶応」（２３日、横浜スタジアム）

　追い続けた夏の聖地まであと２勝だ。第２シードの東海大相模が準決勝進出。先発の庄司裕太投手（３年）が投げては８回４安打無失点、打っては２安打２打点と投打で大活躍し、チームを勝利へ導いた。

　テンポよく投げ続けた。得意のスライダーとこの日最速１４５キロをマークした直球で７奪三振。出塁を許した場面も冷静に腕を振り続け「周りの守備を信じて、自信を持って投げている」と目を細めた。打撃では、二回１死一、三塁で中前に運ぶ先制の適時打。「来た球を思い切り振った。良かった」と話した。

　昨夏は新型コロナウイルスの集団感染で、準々決勝への出場を辞退。先輩との最後の夏は、涙をのむ結果に終わった。

　だが、今大会では勝ちを重ねて４強。昨年は戦うことすら許されなかった壁を越えた。庄司は「決勝で完封したい。優勝して甲子園に行って、先輩に恩返しがしたい」と真っすぐな目で力を込めた。