「西武３－２オリックス」（１９日、ベルーナドーム）

　外角速球を鋭く振り抜いた西武・森の打球が逆方向の左前で弾む。四回、１点差に迫ってなお２死満塁の好機で逆転２点打。「みんなが一生懸命つないでくれたチャンスで、久しぶりに逆方向に良い打球が打てた」と会心の笑みで振り返った。

　前日はオリックス・山本のノーヒットノーランを打ち破ろうと九回１死から代打で登場。フォークボールを二度空振りし、最後は１５５キロの速球に手が出ず三振。悔しさを１日で振り払った一打は、苦境を乗り切るきっかけにもなりそうだ。

　４月上旬に右人さし指を骨折し、長期の戦線離脱を強いられた。交流戦から復帰したものの打率は依然１割台。父の日の快打に「自分が大変な時に（父が）連絡をくれて励みになった。これから恩返しできればいい」と言葉を弾ませた。