巨人・戸郷 リーグトップタイ7勝目 4安打1失点でプロ初完投星「山瀬のおかげ」
「楽天1-4巨人」(10日、楽天生命パーク宮城)
最後までグラウンドに立ち続けた若手バッテリーは試合を締めると抱き合った。巨人の先発・戸郷が4安打1失点でプロ初完投勝利。「あれだけの配球をしてくれた山瀬のおかげかなと思います」。1軍で初めてコンビを組んだ山瀬に感謝した右腕は、リーグトップタイの7勝目をつかんだ。
回を重ねるごとに2人の息は合っていった。お互いが「探り探りだった」という中で、初回に浅村から先制ソロを食らったが、以降は無失点投球を披露。1歳年下の女房役を信頼し「首を振る場面もあまりなかった。ある程度(山瀬を)信じられたのかな」とうなずいた。
自身は2020年11月3日・広島戦で九回2死から同点弾を浴びて完封を逃すなど、苦い経験をしてきた。「その時のことも思い出しながら投げてました」。自らの手で試合を締めることに特別な感情を抱きながら132球を投げ抜き、自然と笑みがこぼれた。
これでチームは連勝し、守護神・大勢の温存にも成功。次世代のエースがカード頭で大きな仕事をやってのけた。