新庄ビッグボス「手も足もヒットも出ません」 新打線不発で“今季2度目”屈辱
「日本ハム0-2DeNA」(7日、札幌ドーム)
会見場に現れての第一声は「手も足もヒットも出ません」-。日本ハム監督の新庄ビッグボスにとって、現役時代も「記憶にない」というノーヒットノーランでの完敗。「おめでとうですね」と素直に相手をたたえるしかなかった。
最終回。代打で送り出した浅間に声をかけた。「小細工はするなよ。3球で終わってもいいから、セコいことはするな」。試合を通じて球種を絞れという指示を出したが、相手が上だった。「絞らせないから、ノーヒットノーランでしょう」。堂々と闘って堂々と散った。
この日から清宮、野村、万波の若きクリーンアップを解体。野村を1番、3番に万波、首位打者の松本剛を4番、清宮を6番に置き「点を取ってみよう打線」と命名した。その狙いは「爆発。爆発」と話した。
この日は爆発どころか不発。それでも「さらに上を目指しているから。完璧な打線を今シーズン9月くらいに持っていけたら」という信念にブレはない。4月17日のロッテ戦では佐々木朗に8回をパーフェクトに抑えられながら、延長戦を制した。「ある意味これ、2回目ですね」。2度の屈辱から這(は)い上がる思いがある。
試合後のベンチでは清宮が涙をぬぐっていた。「それだけの悔しい気持ちがあったら次につながると思うし、それも成長のひとつ」。流した涙も収穫とした。