「阪神０－１楽天」（２６日、甲子園球場）

　代打の切り札が試合を決めた。楽天・銀次内野手が、九回に決勝の適時打を放った。

　絶好のチャンスで出番は巡ってきた。両チーム無得点の九回、２死一、三塁。代打の銀次は、阪神・岩崎の直球をはじき返し左前に運んだ。

　値千金の先制点をたたき出し、拳を突き上げた銀次。「最高です。久しぶりにいい打撃をしたなという感じ」。大仕事に笑みがこぼれた。

　これで今季の代打成績は１１打数８安打７打点と勝負強さが光る。「会心の当たりなんて全然望んでいない。ヒットを打つことを考えています」。どんな形であれ結果を出すことに全てをかけている。

　石井一久監督は「一番大事なところで出すと決めているので、そういう意味では一番大きな仕事をしてくれた」とたたえた。イヌワシ軍団には、ここぞの場面で頼れる代打の神様がいる。