「ソフトバンク６－４日本ハム」（２７日、ペイペイドーム）

　負の歴史に名前を刻んでしまった。日本ハムでは初となる新人監督の開幕３連敗。それでも新庄ビッグボスは「名前を残すのはいいこと。巻き返して、面白いシーズンにできればいい」と笑い飛ばした。

　「惜しかったね。今日もいい試合ができた」。五回に一時逆転。再逆転を許して敗れたが、意地を見せた試合を振り返った。

　３連敗を喫したが、１軍登録メンバー全員を起用するという目的は果たした。「これで気楽な気持ちというか。最初に出ておかないと。北海道に行って、また力んでしまう」。オープン戦とは異なる公式戦の重圧。経験の浅い、若い選手たちにグラウンドに立たせるという狙いがあった。

　試合前はいつもより早くグラウンドに登場し、練習中の敵将・藤本監督の元に向かった。「ソフトバンクは昔は強くなくて、その中に藤本さんがいた。アドバイスを聞いて、教えてもらった。内容は言えないけど。参考にしていきたい」と貪欲にチーム作りのヒントを求めた。

　「開幕３連戦は遊びます」と宣言していた。「試合前のあおり合いっていうのは、ファンも面白いんじゃないかな」と盛り上がりを肌で感じた。「他のチームもやってほしい。徐々にそういう風になってくれたら、さらに盛り上がる」と球界活性化への思いも口にした。

　遠い１勝。「後ろ（背中）の名前を“ビッグ没”に変えます。チーム名を『北海道日本ハムスクールウォーズ』にしようかな」と、冗談交じりの自虐的な言葉も口を突いたが、２９日からは西武との本拠地開幕戦。最下位からの逆襲を思い描いた。